4 cases of mitral atresia with double outlet right ventricle
僧帽弁閉鎖症に両大血管右室起始症を合併した4例を経験した.いずれも,内臓心房位正位,Dループ,僧帽弁閉鎖,両大血管右室起始(DORV)で,通常型の僧帽弁閉鎖症に相当するが,大動脈は開存しており,いわゆる左心低形成症候群とは区別された.全例肺動脈弁狭窄がなく,心房間交通孔が小さかったため,肺うっ血症状の出現は,日齢0日から日齢20日までのごく早期に認められた.このうちバルーンによる心房中隔切開術および肺動脈絞扼術が施行できた症例のみが生存でき,その後も安定した血行動態を示している.左房および肺静脈圧上昇による組織学的変化は新生児期早期から引き起こされると考えられ,肺血流量の制限と心房間交通孔の拡...
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          | Published in | Shinzo Vol. 22; no. 3; pp. 270 - 274 | 
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| Main Authors | , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            Japan Heart Foundation
    
        15.03.1990
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| Subjects | |
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| ISSN | 0586-4488 2186-3016  | 
| DOI | 10.11281/shinzo1969.22.3_270 | 
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| Summary: | 僧帽弁閉鎖症に両大血管右室起始症を合併した4例を経験した.いずれも,内臓心房位正位,Dループ,僧帽弁閉鎖,両大血管右室起始(DORV)で,通常型の僧帽弁閉鎖症に相当するが,大動脈は開存しており,いわゆる左心低形成症候群とは区別された.全例肺動脈弁狭窄がなく,心房間交通孔が小さかったため,肺うっ血症状の出現は,日齢0日から日齢20日までのごく早期に認められた.このうちバルーンによる心房中隔切開術および肺動脈絞扼術が施行できた症例のみが生存でき,その後も安定した血行動態を示している.左房および肺静脈圧上昇による組織学的変化は新生児期早期から引き起こされると考えられ,肺血流量の制限と心房間交通孔の拡大は,より早期に,かつ同時期に行う必要がある. | 
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| ISSN: | 0586-4488 2186-3016  | 
| DOI: | 10.11281/shinzo1969.22.3_270 |