閉塞性肺障害をきたした膠原病肺2例の検討

Sjögren 症候群 (SjS)・汎発性強皮症 (PSS) に罹患し, 呼吸機能検査上閉塞性障害を示した2例について報告した. 症例は52歳のSjS+PSSに罹患した女性及び33歳のSjSに罹患した女性であり, ともに労作時呼吸困難等を主訴として入院し, 低酸素血症及び閉塞性肺障害を認めた. 拡散能は正常であり, 発作性の呼吸困難の既往もなく, 気道~細気道領域の炎症がその本態と考えられた. ステロイド・気管支拡張剤にて治療を行ったが特に臨床上増悪も改善もなかった. SjSを含め膠原病肺では間質性病変が主とされてきたが, 最近は閉塞性肺障害をきたす例も報告されてきている. 我々の2例を含めこ...

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Published in日本胸部疾患学会雑誌 Vol. 26; no. 12; pp. 1291 - 1296
Main Authors 大田, 健, 奥平, 博一, 秋下, 雅弘, 国頭, 英夫, 伊藤, 幸治, 野上, 誠, 滝沢, 始, 高藤, 繁, 石井, 彰, 小林, 信之, 村田, 一郎, 宮本, 昭正
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 社団法人 日本呼吸器学会 25.12.1988
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ISSN0301-1542
1883-471X
DOI10.11389/jjrs1963.26.12_1291

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Summary:Sjögren 症候群 (SjS)・汎発性強皮症 (PSS) に罹患し, 呼吸機能検査上閉塞性障害を示した2例について報告した. 症例は52歳のSjS+PSSに罹患した女性及び33歳のSjSに罹患した女性であり, ともに労作時呼吸困難等を主訴として入院し, 低酸素血症及び閉塞性肺障害を認めた. 拡散能は正常であり, 発作性の呼吸困難の既往もなく, 気道~細気道領域の炎症がその本態と考えられた. ステロイド・気管支拡張剤にて治療を行ったが特に臨床上増悪も改善もなかった. SjSを含め膠原病肺では間質性病変が主とされてきたが, 最近は閉塞性肺障害をきたす例も報告されてきている. 我々の2例を含めこれらにつきその本態, 予後等に関する検討を行った.
ISSN:0301-1542
1883-471X
DOI:10.11389/jjrs1963.26.12_1291