胆嚢癌合併胆石胆嚢炎に対して内視鏡的経鼻胆嚢ドレナージ術 (ENGBD) により加療診断し得た1例

「はじめに」胆嚢癌合併, 胆石性急性胆嚢炎に対して内視鏡的経鼻胆嚢ドレナージ術(以下ENGBD)を施行し, 胆嚢炎の加療に加え胆嚢癌の確定診断に至り, 胆嚢炎軽快後, 待機的に開腹胆嚢摘出術を行い根治し得た症例を経験したので報告する. 「症例」患者: 70歳代, 女性. 主訴: 右季肋部痛. 既往歴: 高血圧症, 胆嚢結石症, 腸捻転, 急性虫垂炎, 腹膜炎に対して複数回の開腹手術歴あり. 現病歴: 朝食摂取後に右季肋部を中心とした腹部全体の自発痛が出現. その後, 頻回の嘔吐および水様性下痢を認め, 救急外来を受診した. 精査により, 急性胆嚢炎の診断に至り緊急入院となった. 入院時現症:...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy（2001年から） Vol. 91; no. 1; pp. 190 - 192
Main Authors 野坂岳志, 倉田勇, 後藤知之, 吉田翼, 深澤友里, 太田博崇, 落合一成, 権藤興一, 大森嘉彦, 渡邉俊介, 中里徹矢, 土岐真朗, 高橋信一, 杉山政則, 森秀明, 久松理一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本消化器内視鏡学会関東支部会 08.12.2017
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ISSN1348-9844

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Summary:「はじめに」胆嚢癌合併, 胆石性急性胆嚢炎に対して内視鏡的経鼻胆嚢ドレナージ術(以下ENGBD)を施行し, 胆嚢炎の加療に加え胆嚢癌の確定診断に至り, 胆嚢炎軽快後, 待機的に開腹胆嚢摘出術を行い根治し得た症例を経験したので報告する. 「症例」患者: 70歳代, 女性. 主訴: 右季肋部痛. 既往歴: 高血圧症, 胆嚢結石症, 腸捻転, 急性虫垂炎, 腹膜炎に対して複数回の開腹手術歴あり. 現病歴: 朝食摂取後に右季肋部を中心とした腹部全体の自発痛が出現. その後, 頻回の嘔吐および水様性下痢を認め, 救急外来を受診した. 精査により, 急性胆嚢炎の診断に至り緊急入院となった. 入院時現症: 身長151.7cm, 体重41.6kg, BMI 18.1kg/m2, 意識清明, 体温36.1℃, 血圧164/80mmHg, 脈拍数84/分・整, 眼球結膜に黄染を認めない, 腹部は平坦かつ軟, 右季肋部に圧痛およびMurphy徴候陽性, 腸蠕動は正常で反跳痛は認めなかった.
ISSN:1348-9844