黄斑上膜及び黄斑円孔におけるM-CHARTSR用いた術前後での視力と変視量の評価

【目的】黄斑上膜及び黄斑円孔において, M-CHARTSR(イナミ)を用いて変視の定量を行い, 術前後での視力と変視量の関係と変化を検討した. 【方法】2008年12月から2009年6月までに北里大学病院眼科にて白内障手術併用硝子体手術または硝子体手術を行い, 術後3か月の経過観察ができた黄斑上膜9例9眼(平均年齢70.1歳), 黄斑円孔9例9眼(平均年齢67.6歳)を対象とした. 変視の定量にはM-CHARTSRを用い, 近方矯正下にて縦方向と横方向の歪みの検出を行い変視量とした. 視力と変視量は術前及び術後3か月で測定を行った. 【成績】黄斑上膜では, 術前, 術後で視力と変視量に相関はな...

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Published in日本視能訓練士協会誌 Vol. 39; p. 249
Main Authors 萩島真奈, 高橋慶子, 柳田智彦, 中西基, 永野幸一, 山口純, 清水公也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本視能訓練士協会 29.12.2010
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ISSN0387-5172

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Summary:【目的】黄斑上膜及び黄斑円孔において, M-CHARTSR(イナミ)を用いて変視の定量を行い, 術前後での視力と変視量の関係と変化を検討した. 【方法】2008年12月から2009年6月までに北里大学病院眼科にて白内障手術併用硝子体手術または硝子体手術を行い, 術後3か月の経過観察ができた黄斑上膜9例9眼(平均年齢70.1歳), 黄斑円孔9例9眼(平均年齢67.6歳)を対象とした. 変視の定量にはM-CHARTSRを用い, 近方矯正下にて縦方向と横方向の歪みの検出を行い変視量とした. 視力と変視量は術前及び術後3か月で測定を行った. 【成績】黄斑上膜では, 術前, 術後で視力と変視量に相関はなかった. 術前後で比較すると, 視力は改善したが, 変視量は改善しなかった. 黄斑円孔では, 術前, 術後で視力と縦方向の変視量は相関した. 術前後で比較すると, 視力は改善し, 縦横両方向の変視量も改善した. 【結論】M-CHARTSRを用いて変視の定量を行うと, 黄斑上膜に比べ黄斑円孔の方が手術による変視の改善が大きいことが示唆された.
ISSN:0387-5172