COVID-19入院患者の重症度を表現する入院時背景の検討

「緒言」2019年12月世界で初めて中国武漢において確認された新型コロナウイルス感染症(Corona-Virus Disease-2019: COVID-19)は, 我が国においても猛威を振るい, 感染症5類に移行するまでに感染者33,802,739名, 死亡者74,669名が確認されている. 重症化のリスクについては高齢, 基礎疾患の有無, 肥満などの報告がある一方, これらを伴わない若年層での重症化も多数報告されており, 重症化予防および重症化を予測することはアウトカムの改善に最重要課題であると思われる. COVID-19の重症度の識別に関する報告では, prognostic nutrit...

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Published inNew Diet Therapy Vol. 40; no. 3; pp. 3 - 9
Main Authors 黒川典子, 山田信子, 本庶祥子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床栄養協会 01.12.2024
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ISSN0910-7258

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Summary:「緒言」2019年12月世界で初めて中国武漢において確認された新型コロナウイルス感染症(Corona-Virus Disease-2019: COVID-19)は, 我が国においても猛威を振るい, 感染症5類に移行するまでに感染者33,802,739名, 死亡者74,669名が確認されている. 重症化のリスクについては高齢, 基礎疾患の有無, 肥満などの報告がある一方, これらを伴わない若年層での重症化も多数報告されており, 重症化予防および重症化を予測することはアウトカムの改善に最重要課題であると思われる. COVID-19の重症度の識別に関する報告では, prognostic nutritional index(PNI)が独立因子であったとしながらも, 小規模な重症患者を対象とした単一施設の研究であり, 分析の制度は不十分であった可能性があるとしている. また, 本邦での先行研究において, COVID-19の重症度とビタミンD濃度との関連について, 血清25(OH)D(25-hydroxyvitaminD)濃度(ng/mL)レベルの低下が重症COVID-19の独立した危険因子であったと報告しているが, やはり単一施設での結果であり, 妥当性については検討できていないとしている.
ISSN:0910-7258