総合診療歯科の紹介
平成16年7月より診療科としての総合診療歯科がスタートした. 本発表では, 平成17年度臨床研修プログラムおよび平成16年度臨床実習の内容について紹介する. まず, 平成17年度臨床研修における大きな変更点は, (1)研修期間を従来の2年間から1年間とする. (2)全員を複合式研修方式とする. (3)専門診療科の所属をなくす. 以上の3点である. これらに対応して臨床研修をより魅力的なものとするために, (1)歯科病院と従たる施設で各々の施設の特長を活かした研修内容を立案し, 短期間でも充実した研修を実施する. 特に従たる施設では地域歯科保健活動に重点を置いた研修を実施する. (2)必修として...
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| Published in | 昭和歯学会雑誌 Vol. 25; no. 1; p. 39 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
昭和大学・昭和歯学会
31.03.2005
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0285-922X |
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| Summary: | 平成16年7月より診療科としての総合診療歯科がスタートした. 本発表では, 平成17年度臨床研修プログラムおよび平成16年度臨床実習の内容について紹介する. まず, 平成17年度臨床研修における大きな変更点は, (1)研修期間を従来の2年間から1年間とする. (2)全員を複合式研修方式とする. (3)専門診療科の所属をなくす. 以上の3点である. これらに対応して臨床研修をより魅力的なものとするために, (1)歯科病院と従たる施設で各々の施設の特長を活かした研修内容を立案し, 短期間でも充実した研修を実施する. 特に従たる施設では地域歯科保健活動に重点を置いた研修を実施する. (2)必修として7診療部門(小児歯科, 高齢者歯科, 放射線科, 歯科矯正科, 口腔外科, 麻酔科, 旗の台病院歯科室), 選択として最大5診療部門(口腔リハビリテーション科, インプラント科, 顎関節症科, 障害者歯科, 美容歯科, 藤が丘病院歯科室, 鳥山病院歯科室から選択)をラウンドできるようにプログラムを工夫する. (3)15~18名ごとに担任指導医と若手の研修協力医を配置して「屋根瓦方式」の研修を実施する, などの案を準備した. 研修方略としては自己問題解決型の学習/技能習得を実施し, これら日常の学習成果をポートフォリオとして評価することを予定している. 次に, 平成16年度臨床実習は2名1組で3日間のコースを実施している. 総合診療歯科の担当すべき診療, 教育の範疇を考慮して(1)新患患者とのコミュニケーションを考え, 実践する. (2)医療面接に必要な全身疾患, 歯科疾患に関連する知識を修得する. (3)治療計画の重要性を認識し, 関連する情報, 資料を収集して統合して治療計画書を立案する, の3点を学習目標とし, (1)新患患者との医療面接. (2)シミュレーションシナリオの作成. (3)「お口の健康のお知らせ」の作成などの課題を学習している. 平成18年度研修必修化を迎えて各診療部門, 従たる施設との連携をさらに強め, より良いプログラムを作成することが必要と思われる. |
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| ISSN: | 0285-922X |