(4)難治癌に対する長期間温熱療法の併用効果について
温熱療法は放射線療法, 化学療法の増感効果があり, さらに加温回数に制限がなく長期に行う事が可能である. 九州大学病院放射線科では再発癌や, 局所進行癌などの難治性癌に, 放射線, 化学療法と温熱療法の併用を行っている. 2000年2月から2004年5月までに九州大学病院にて温熱療法を行った症例は90例であった. 加温はRF誘電加温装置, ThermotronRF-8を用いて行った. 1回40~60分間, 週1~2回, 計5~10回行うことを基本とし, 終了後も加温が可能な症例では温熱療法を持続して行った. 直腸癌術後再発例の1例と肺癌の術後再発例の1例では1年間, 50回以上の加温をおこなっ...
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Published in | 日本ハイパーサーミア学会誌 Vol. 20; no. 3; pp. 193 - 194 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ハイパーサーミア学会
01.09.2004
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ISSN | 0911-2529 |
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Summary: | 温熱療法は放射線療法, 化学療法の増感効果があり, さらに加温回数に制限がなく長期に行う事が可能である. 九州大学病院放射線科では再発癌や, 局所進行癌などの難治性癌に, 放射線, 化学療法と温熱療法の併用を行っている. 2000年2月から2004年5月までに九州大学病院にて温熱療法を行った症例は90例であった. 加温はRF誘電加温装置, ThermotronRF-8を用いて行った. 1回40~60分間, 週1~2回, 計5~10回行うことを基本とし, 終了後も加温が可能な症例では温熱療法を持続して行った. 直腸癌術後再発例の1例と肺癌の術後再発例の1例では1年間, 50回以上の加温をおこなった. 今回, 温熱療法を6ヶ月以上の長期にわたって行った8症例について, その効果, 副作用の有無について検討した. 長期間の温熱療法は副作用は少なく, 急速な腫瘤の増大を抑えて良好なQOLを保ち, 有用な治療法であると考えられた. |
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ISSN: | 0911-2529 |