大腿骨顆上骨折術後に膝蓋骨嵌頓を起こした一例

【はじめに】大腿骨顆上骨折後に膝蓋骨の嵌頓を起こした一例を経験したので報告する. 【症例】61歳の女性. 平成9年関節リウマチを発症. 平成17年6月27日転倒し大腿骨顆上骨折を受傷. 当院にて髄内釘(T2ネイル Stryker社)による骨接合を行った. 術後8週で杖歩行可能となり退院. 術後9週他院でリハビリ中に膝の痛みと伸展制限が出現し当科紹介, X線にて大腿骨顆間の髄内釘刺入部が骨折し同部で膝蓋骨が嵌頓していた. 関節鏡視下に膝蓋骨の整復と顆間部の骨片の切除を行った. 術後は3日目からCPM, 5日目から歩行開始した. 術後3カ月現在他動伸展は-5度, 自動伸展-30度と伸展制限を認める...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 55; no. 4; p. 520
Main Authors 田中孝明, 原口和史, 香月一朗, 田山尚久, 平野薫, 藤田秀一, 里村匡敏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2006
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ISSN0037-1033

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Summary:【はじめに】大腿骨顆上骨折後に膝蓋骨の嵌頓を起こした一例を経験したので報告する. 【症例】61歳の女性. 平成9年関節リウマチを発症. 平成17年6月27日転倒し大腿骨顆上骨折を受傷. 当院にて髄内釘(T2ネイル Stryker社)による骨接合を行った. 術後8週で杖歩行可能となり退院. 術後9週他院でリハビリ中に膝の痛みと伸展制限が出現し当科紹介, X線にて大腿骨顆間の髄内釘刺入部が骨折し同部で膝蓋骨が嵌頓していた. 関節鏡視下に膝蓋骨の整復と顆間部の骨片の切除を行った. 術後は3日目からCPM, 5日目から歩行開始した. 術後3カ月現在他動伸展は-5度, 自動伸展-30度と伸展制限を認めるが独歩可能である. 【まとめ】この症例に対し若干の文献的考察を加え報告する.
ISSN:0037-1033