ラット顎下腺中のFibrin分解活性因子についての研究
抄録 : 著者はラット顎下腺中にPlasminogen Activator(Plasminを介しFibrinに作用する)とFibrinolytic enzyme(Fibrin直接に作用する)を認め, 下記の性質を明らかにするとともに, 既に報告されているラット顎下腺内Proteaseと比較した. (1)Plasminogen Activator(以下Activatorと略)ならびにFibrinolytic enzymeの分子量はそれぞれ28,000, 30,000であった. (2)上記両酵素はAmidase活性を示したが, ActivatorはFibrin, CaseinならびにAlbumin...
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Published in | 歯科基礎医学会雑誌 Vol. 27; no. 2; pp. 458 - 467 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
歯科基礎医学会
01.06.1985
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ISSN | 0385-0137 |
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Summary: | 抄録 : 著者はラット顎下腺中にPlasminogen Activator(Plasminを介しFibrinに作用する)とFibrinolytic enzyme(Fibrin直接に作用する)を認め, 下記の性質を明らかにするとともに, 既に報告されているラット顎下腺内Proteaseと比較した. (1)Plasminogen Activator(以下Activatorと略)ならびにFibrinolytic enzymeの分子量はそれぞれ28,000, 30,000であった. (2)上記両酵素はAmidase活性を示したが, ActivatorはFibrin, CaseinならびにAlbumin分解活性を示さず, Fibrinolytic enzymeはTrypsin, Plasminに比し高い基質特異性を示した. (3)両酵素はDFP, Soy Bean Trypsin Inhibitorにより活性を抑制されたが, TLCKの影響を受けなかった. (4)上記両酵素は血管透過性を亢進させなかった. (5)Activatorは既に報告されているThe kallikrein-like peptidaseと, Fibrinolytic enzymeはSalivainとそれぞれ類似性を示した. |
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ISSN: | 0385-0137 |