重心動揺の発達的変化

重心動揺からみた, 立位の安定性の年齢による変化の様相は, おおむね以下のように要約することができる. 幼児期から10歳前後までは急速に安定性が向上するが, 60歳代以降には再び著しい低下傾向を示す. なお, このいずれの時期も女子の方が男子に比べて重心動揺は小さく安定性に優れている. 踵からの重心位置は, 年齢に伴って徐々に足先方向に偏倚するが, 高齢になっても若年成人の値と変わらない. 立ち始めの幼児は, 支持脚と運動脚が共に利き手側にあるが, 運動発達に伴って支持脚が反対側に分離していく....

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Published in理学療法科学 Vol. 10; no. 3; pp. 167 - 173
Main Author 臼井永男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.08.1995
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ISSN1341-1667

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Summary:重心動揺からみた, 立位の安定性の年齢による変化の様相は, おおむね以下のように要約することができる. 幼児期から10歳前後までは急速に安定性が向上するが, 60歳代以降には再び著しい低下傾向を示す. なお, このいずれの時期も女子の方が男子に比べて重心動揺は小さく安定性に優れている. 踵からの重心位置は, 年齢に伴って徐々に足先方向に偏倚するが, 高齢になっても若年成人の値と変わらない. 立ち始めの幼児は, 支持脚と運動脚が共に利き手側にあるが, 運動発達に伴って支持脚が反対側に分離していく.
ISSN:1341-1667