CTガイド下マーキング法により胸腔鏡下生検にて診断した, 原発性肺クリプトコッカス症の1例

症例は48歳, 女性. 平成3年5月, SLEを指摘されプレドニン内服治療開始. 平成8年7月胸部X-p上異常影を指摘され精査, 加療目的にて入院. 胸部CT上, 右S^9 に10mm大, S^8 に5mm大, S^7 に5mm大の微小結節影を認めた. 気管支鏡または経皮針生検での診断は困難と思われた為, 胸腔鏡下生検を予定した. また病変部位の確実な同定の為, CTガイド下マーキングを術直前に施行した. マーキングはS^9 およびS^8 の病変部の間に, 20Gガイド針を用い, フックワイヤーを刺入した. マーキング部位を中心に胸腔鏡下に部分切除を施行. 切除標本内には9mm大および3mm大...

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Published in気管支学 Vol. 19; no. 3; p. 255
Main Authors 森光晴, 品田純, 宮永茂樹, 天野英樹, 吉村博邦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 25.05.1997
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ISSN0287-2137

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Summary:症例は48歳, 女性. 平成3年5月, SLEを指摘されプレドニン内服治療開始. 平成8年7月胸部X-p上異常影を指摘され精査, 加療目的にて入院. 胸部CT上, 右S^9 に10mm大, S^8 に5mm大, S^7 に5mm大の微小結節影を認めた. 気管支鏡または経皮針生検での診断は困難と思われた為, 胸腔鏡下生検を予定した. また病変部位の確実な同定の為, CTガイド下マーキングを術直前に施行した. マーキングはS^9 およびS^8 の病変部の間に, 20Gガイド針を用い, フックワイヤーを刺入した. マーキング部位を中心に胸腔鏡下に部分切除を施行. 切除標本内には9mm大および3mm大の2ヵ所の病変部を認めた. 病理標本では壊死組織中に円形の菌体を多数認めクリプトコッカス症と診断した.
ISSN:0287-2137