橈骨遠位端骨折に対する創外固定術の検討

「はじめに」橈骨遠位端骨折では粉砕骨折や関節内骨折などの不安定骨折に対し創外固定術が行われ術後成績が良好であるという報告が多い. そこで, 当院での橈骨遠位端骨折に対するフィクサノ前腕用創外固定器による創外固定術の手術成績を検討し報告する. 対象と方法 対象は平成5年11月から平成8年10月の間に創外固定術を施行した橈骨遠位端骨折12例(男性5例, 女性7例)である. 受傷時年齢は42から77歳(平均61.4歳), 術後経過観察期間は6カ月から1年8カ月(平均8.7カ月)であった. 斉藤の分類8)による骨折型は粉砕コーレス骨折が9例, 粉砕スミス骨折が3例であった. 手術適応は佐々木11)の基...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 47; no. 1; pp. 224 - 226
Main Authors 長尾勝人, 河野龍之助, 山藤良史, 倉信耕爾, 嘉本慎也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.1998
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」橈骨遠位端骨折では粉砕骨折や関節内骨折などの不安定骨折に対し創外固定術が行われ術後成績が良好であるという報告が多い. そこで, 当院での橈骨遠位端骨折に対するフィクサノ前腕用創外固定器による創外固定術の手術成績を検討し報告する. 対象と方法 対象は平成5年11月から平成8年10月の間に創外固定術を施行した橈骨遠位端骨折12例(男性5例, 女性7例)である. 受傷時年齢は42から77歳(平均61.4歳), 術後経過観察期間は6カ月から1年8カ月(平均8.7カ月)であった. 斉藤の分類8)による骨折型は粉砕コーレス骨折が9例, 粉砕スミス骨折が3例であった. 手術適応は佐々木11)の基準に従い不安定型コーレス骨折, 粉砕の高度なスミス骨折に創外固定術を施行した. 手術方法は透視下にガイドを用い第2中手骨と橈骨骨幹部にピンを2本ずつ刺入しフィクサノ創外固定器で固定した. 術後は前腕から手までギプス固定した. 臨床評価判定は斉藤ら12)のポイントシステムで行った. 結果 創外固定期間は5から10週(平均7.2週), 術後ギプス固定期間は3.5から10週(平均6.0週)であった.
ISSN:0037-1033