日本におけるNon-Helicobacter pylori Helicobacter species感染の実態調査~中間報告

「Non Helicobacter pylori Helicobacter species (NHPH) 実態調査の重要性」1983年にWarrenとMarshalがHelicobacter pylori (以下H. pylori) 培養に成功したことにより, 消化性潰瘍, 胃がん, 胃mucosa associated lymphoid tissue (MALT) リンパ腫などの多くの胃疾患の病原菌であることが証明され, その病原性, 感染率, 診断法, 治療法などが確立してきた. 一方, ヒトの胃に感染するH. pylori以外のヘリコバクター属菌であるNHPHも胃疾患と関与していることが...

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Published in日本ヘリコバクター学会誌 Vol. 25; no. 2; pp. 60 - 62
Main Authors 徳永健吾, 塚平俊久, 間部克裕, 鈴木秀和, 下山克, 杉本光繁, 沖本忠義, 松井英則, 柴山恵吾, 太田浩良, 村上和成, 加藤元嗣, 林原絵美子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ヘリコバクター学会 15.01.2024
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ISSN2187-8005
2187-8005

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Summary:「Non Helicobacter pylori Helicobacter species (NHPH) 実態調査の重要性」1983年にWarrenとMarshalがHelicobacter pylori (以下H. pylori) 培養に成功したことにより, 消化性潰瘍, 胃がん, 胃mucosa associated lymphoid tissue (MALT) リンパ腫などの多くの胃疾患の病原菌であることが証明され, その病原性, 感染率, 診断法, 治療法などが確立してきた. 一方, ヒトの胃に感染するH. pylori以外のヘリコバクター属菌であるNHPHも胃疾患と関与していることが報告されているが, 不明な点が多いのが現状である. NHPHはH. pyloriと比較し長くコークスクリューのようならせん状の形態であり, 1980年代からヒト胃内に存在することが報告されている. ヒトの胃にNHPHが感染することで発症する疾患としては, 慢性胃炎, 消化性潰瘍, 胃がん, 胃MALTリンパ腫などが報告されているが, 特に胃MALTリンパ腫に関する報告が多い.
ISSN:2187-8005
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