認知課題を取り入れた座位で実施可能な上肢運動が高齢女性の脳血液酸素動態に及ぼす影響

「要旨」 : 〔目的〕認知課題を取り入れた座位で実施可能な上肢運動プログラムであるスクエアタッチを考案し, 課題実施時の前頭前野における脳血液酸素動態を評価した. 〔対象と方法〕高齢女性15名を対象に, 近赤外分光装置を用いて, コントロール課題およびスクエアタッチ課題 (2課題) 実施時の前頭前野における脳血液酸素動態を測定した. 安静時および各課題実施時における脳血液酸素動態の各指標を比較した. 〔結果〕右前頭前野において高難易度課題実施時の酸素化ヘモグロビン量は, コントロール課題実施時と比較して有意に高値を示し, 総ヘモグロビン量は, 安静時, コントロール課題実施時, および低難度課...

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Published in理学療法科学 Vol. 38; no. 1; pp. 38 - 44
Main Authors 内田遼太, 黒崎喬嗣, 沼尾成晴, 中垣内真樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.02.2023
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ISSN1341-1667

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Summary:「要旨」 : 〔目的〕認知課題を取り入れた座位で実施可能な上肢運動プログラムであるスクエアタッチを考案し, 課題実施時の前頭前野における脳血液酸素動態を評価した. 〔対象と方法〕高齢女性15名を対象に, 近赤外分光装置を用いて, コントロール課題およびスクエアタッチ課題 (2課題) 実施時の前頭前野における脳血液酸素動態を測定した. 安静時および各課題実施時における脳血液酸素動態の各指標を比較した. 〔結果〕右前頭前野において高難易度課題実施時の酸素化ヘモグロビン量は, コントロール課題実施時と比較して有意に高値を示し, 総ヘモグロビン量は, 安静時, コントロール課題実施時, および低難度課題実施時と比較して有意に高値を示した. 〔結語〕スクエアタッチの実施は, 前頭前野の脳血流量を増加させ, 脳を賦活化する可能性がある.
ISSN:1341-1667