腹腔鏡下胆嚢摘出術における術中胆道損傷のアンケート調査報告

「抄録」2004年に術中胆道損傷の治療と成績に関するアンケート調査を行った. 調査対象施設は日本胆道外科研究会の施設会員である233施設で, 1997年4月から2002年3月末までの胆嚢摘出術症例を対象とした. 233施設にアンケート用紙を送付し, 回答が得られたのは146施設で, 回答率は62.7%であった. 開腹による胆嚢摘出術(OC)は11436例, 腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)は31000例総数42436例で, そのうち胆道損傷は256例の報告があり, 発生率は0.6%であった. 術式別に比較するとOCでは0.35%, LCでは0.65%で, LCの方が有意に発生率が高かった. LCでの...

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Published in川崎医学会誌 Vol. 38; no. 3; pp. 107 - 118
Main Authors 浦上淳, 角田司, 遠迫孝昭, 牟田優, 青山祐子, 村上陽昭, 窪田寿子, 東田正陽, 河邉由貴子, 堤宏介, 平林葉子, 中島洋, 岡保夫, 奥村英雄, 松本英男, 山下和城, 平井敏弘, 中村雅史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 川崎医学会 01.10.2012
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ISSN0386-5924

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Summary:「抄録」2004年に術中胆道損傷の治療と成績に関するアンケート調査を行った. 調査対象施設は日本胆道外科研究会の施設会員である233施設で, 1997年4月から2002年3月末までの胆嚢摘出術症例を対象とした. 233施設にアンケート用紙を送付し, 回答が得られたのは146施設で, 回答率は62.7%であった. 開腹による胆嚢摘出術(OC)は11436例, 腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)は31000例総数42436例で, そのうち胆道損傷は256例の報告があり, 発生率は0.6%であった. 術式別に比較するとOCでは0.35%, LCでは0.65%で, LCの方が有意に発生率が高かった. LCでの胆道損傷の256例中, 回答のあった201例について検討を加えた. 男女比は96/105で, 平均年齢は56.6歳(21~88歳)であった. 術前診断は胆嚢結石症, 慢性胆嚢炎, 総胆管結石症, 胆嚢ポリープ, 急性胆嚢炎などであった.
ISSN:0386-5924