下咽頭悪性腫瘍の症状 - とくに咽喉頭異常感について

下咽頭悪性腫瘍53例と咽喉頭異常感症817例の主として自覚症状を検討した結果, 咽喉頭異常感症として取り扱われている患者で下記のような患者は下咽頭悪性腫瘍の潜在を念頭において診療にあたるべきであると結論した. 1. 50歳以上例, 就中, 男性例. 2. 異常感に嚥下障害や疼痛を伴うような例 (むしろ, このような例を咽喉頭異常感症と診断すべきでない). 3. 異常感が出現してから1年に満たない例. 4. 喫煙や飲酒習慣を有する例, 就中, 女性例. 5. 貧血が認められる例....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 88; no. 9; pp. 1127 - 1247
Main Authors 山際幹和, 久保将彦, 西岡博之, 福生治城, 大井益一, 坂倉康夫, 三吉康郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本耳鼻咽喉科学会 20.09.1985
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ISSN0030-6622

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Summary:下咽頭悪性腫瘍53例と咽喉頭異常感症817例の主として自覚症状を検討した結果, 咽喉頭異常感症として取り扱われている患者で下記のような患者は下咽頭悪性腫瘍の潜在を念頭において診療にあたるべきであると結論した. 1. 50歳以上例, 就中, 男性例. 2. 異常感に嚥下障害や疼痛を伴うような例 (むしろ, このような例を咽喉頭異常感症と診断すべきでない). 3. 異常感が出現してから1年に満たない例. 4. 喫煙や飲酒習慣を有する例, 就中, 女性例. 5. 貧血が認められる例.
ISSN:0030-6622