上顎右側犬歯の低位唇側転位と下顎骨の後方位を伴うAngle II級上顎前突症例
「初診時年齢」 23歳4か月 女 「治療開始年齢」 23歳8か月 「治療開始日」 2014年5月20日 「主訴」 ブラッシング困難を自覚しており笑う時には歯を見せないほどコンプレックスを感じていた. 「全身既往所見」 顔面非対称はなく特記事項なし 「口腔内及びX線写真所見」 Angle Class II overjet +4.0mm overbite +1.4mm 大臼歯関係は左右II級で犬歯関係も左右II級である. 上顎右側犬歯が唇側転位をし, その影響で右側側切歯が舌側に押された状態が認められる. 上顎左側中切歯は近心捻転となっている. 歯冠幅径は大きく, 上下歯列の狭窄を認める. 上下歯...
Saved in:
| Published in | 日本舌側矯正歯科学会会誌 no. 34; pp. 161 - 163 |
|---|---|
| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本舌側矯正歯科学会
01.05.2024
|
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1883-6216 |
Cover
| Summary: | 「初診時年齢」 23歳4か月 女 「治療開始年齢」 23歳8か月 「治療開始日」 2014年5月20日 「主訴」 ブラッシング困難を自覚しており笑う時には歯を見せないほどコンプレックスを感じていた. 「全身既往所見」 顔面非対称はなく特記事項なし 「口腔内及びX線写真所見」 Angle Class II overjet +4.0mm overbite +1.4mm 大臼歯関係は左右II級で犬歯関係も左右II級である. 上顎右側犬歯が唇側転位をし, その影響で右側側切歯が舌側に押された状態が認められる. 上顎左側中切歯は近心捻転となっている. 歯冠幅径は大きく, 上下歯列の狭窄を認める. 上下歯列には叢生が認められ下顎両側第二大臼歯は萌出スペースの不足で遠心側が歯肉に埋伏している. 「頭部X線規格写真」 SNAは81.5°とA点は標準値であるが, SNBは76.0°でB点は後退傾向にある. ANBは5.5°で標準値より大きく, さらにMcNamara line to pointAは-1.0mmで軽度後退位, McNamara line to Pogは-6.5mmであることから上顎は軽度の後退位, 下顎後退位に起因した骨格性II級と考えられる. |
|---|---|
| ISSN: | 1883-6216 |