非補体結合性の抗HLA-B7抗体による新生児血小板減少症

目的:同種免疫による母児間の血小板型やHLA型不適合のため新生児血小板減少生紫斑病が起こることが知られている. 今回我々は, 高力価の非補体結合性の抗HLA抗体による血小板減少症を経験したので報告する. 症例:A型, 1経産婦(24歳)から生まれたA型の男児でGA34W+3d, 出生体重1,620g, Apger score 9点. 出生児より血小板数は低値を示し, 1生日目4.8×10^4 /ulで2生日目には2.9×10^4 /ulまで減少したが点状出血斑などの出血傾向は見られなかった.5生日目より増加傾向を示し12生日目には13.8×10^4 /ulまで回復した....

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 41; no. 1; pp. 116 - 117
Main Authors 野原正信, 高嶋聡子, 田中真典, 田中明美, 比嘉幸枝, 中田浩一, 坂本久浩, 高尾伸也, 白川嘉継, 白幡聡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.03.1995
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ISSN0546-1448

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Summary:目的:同種免疫による母児間の血小板型やHLA型不適合のため新生児血小板減少生紫斑病が起こることが知られている. 今回我々は, 高力価の非補体結合性の抗HLA抗体による血小板減少症を経験したので報告する. 症例:A型, 1経産婦(24歳)から生まれたA型の男児でGA34W+3d, 出生体重1,620g, Apger score 9点. 出生児より血小板数は低値を示し, 1生日目4.8×10^4 /ulで2生日目には2.9×10^4 /ulまで減少したが点状出血斑などの出血傾向は見られなかった.5生日目より増加傾向を示し12生日目には13.8×10^4 /ulまで回復した.
ISSN:0546-1448