視路視床下部神経膠腫再発に対する化学療法を中心とした治療戦略

「要旨」視路視床下部低悪性度神経膠腫(OPHG)に対して, 再発時の治療に関して化学療法を中心とした治療戦略としている. 本治療戦略で治療を行ったOPHG 症例の再発時化学療法の治療効果を中心に検討した. 2007年以降の初発18例のうち12例で再発を認めた(中央値29か月). 再発時の治療として化学療法が8例で選択され, カルボプラチンを中心とした化学療法レジメンが最も有用であり, 6例中4例で治療効果が得られた. 本治療戦略において視機能を含めた神経機能予後は良好であったが, 腎毒性を中心とした合併症が課題である....

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Published in小児の脳神経 Vol. 49; no. 3; pp. 81 - 87
Main Authors 山口秀, 伊師雪友, 茂木洋晃, 大木聡悟, 寺下友佳代, 長谷河昌孝, 長祐子, 平林真介, 真部淳, 藤村幹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本小児神経外科学会 31.08.2024
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ISSN0387-8023

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Summary:「要旨」視路視床下部低悪性度神経膠腫(OPHG)に対して, 再発時の治療に関して化学療法を中心とした治療戦略としている. 本治療戦略で治療を行ったOPHG 症例の再発時化学療法の治療効果を中心に検討した. 2007年以降の初発18例のうち12例で再発を認めた(中央値29か月). 再発時の治療として化学療法が8例で選択され, カルボプラチンを中心とした化学療法レジメンが最も有用であり, 6例中4例で治療効果が得られた. 本治療戦略において視機能を含めた神経機能予後は良好であったが, 腎毒性を中心とした合併症が課題である.
ISSN:0387-8023