123I集積陰性の甲状腺癌遠隔転移に対して131I内照射が奏効した1例
症例は66歳女性.甲状腺乳頭癌にて根治手術後8年に多発性肺転移および頸部リンパ節再発と診断された.このため残甲状腺全摘およびリンパ節郭清施行した. 123Iシンチグラフィにて遠隔転移巣に異常集積を認めないため経過観察していた. 3年後,頸部疼痛を伴う第1胸椎転移を認め,経口モルヒネ製剤を必要とした.有症状であり他に治療法がないことから131I 100mCiにて内照射施行した.画像上,胸椎転移はPRを得て,経口モルヒネ製剤から離脱した.甲状腺癌遠隔転移の123I取り込み陰性例に対しても131I内照射の適応が拡大される可能性が示唆された....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 65; no. 7; pp. 1777 - 1779 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
25.07.2004
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Subjects | |
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ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.65.1777 |
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Summary: | 症例は66歳女性.甲状腺乳頭癌にて根治手術後8年に多発性肺転移および頸部リンパ節再発と診断された.このため残甲状腺全摘およびリンパ節郭清施行した. 123Iシンチグラフィにて遠隔転移巣に異常集積を認めないため経過観察していた. 3年後,頸部疼痛を伴う第1胸椎転移を認め,経口モルヒネ製剤を必要とした.有症状であり他に治療法がないことから131I 100mCiにて内照射施行した.画像上,胸椎転移はPRを得て,経口モルヒネ製剤から離脱した.甲状腺癌遠隔転移の123I取り込み陰性例に対しても131I内照射の適応が拡大される可能性が示唆された. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.65.1777 |