中耳外傷手術例の検討 外傷性鼓膜穿孔を中心に

三井記念病院耳鼻咽喉科で,平成5年1月から平成18年9月に手術を施行した中耳外傷例21耳について検討した。手術施行時年齢は5歳から84歳,平均34歳であった。受傷原因は耳掻きが6耳28%と多く,次いで殴打5耳24%であった。受傷部位では鼓膜穿孔のみのものが16耳75%と多く,内耳障害を伴うものは2耳10%,耳小骨離断は3耳15%であった。外傷性鼓膜穿孔例で手術となったものの原因としては,殴打によるものが多かった。穿孔の大きさはGradeII ,IV が多く,穿孔が大きいことのみが手術適応とはならなかった。受傷から手術までの期間は4ヶ月から6ヶ月が最も多かった。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 17; no. 3; pp. 273 - 278
Main Authors 栗田, 宣彦, 畑, 裕子, 小泉, めぐみ, 奥野, 妙子
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 29.02.2008
Subjects
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.17.273

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Summary:三井記念病院耳鼻咽喉科で,平成5年1月から平成18年9月に手術を施行した中耳外傷例21耳について検討した。手術施行時年齢は5歳から84歳,平均34歳であった。受傷原因は耳掻きが6耳28%と多く,次いで殴打5耳24%であった。受傷部位では鼓膜穿孔のみのものが16耳75%と多く,内耳障害を伴うものは2耳10%,耳小骨離断は3耳15%であった。外傷性鼓膜穿孔例で手術となったものの原因としては,殴打によるものが多かった。穿孔の大きさはGradeII ,IV が多く,穿孔が大きいことのみが手術適応とはならなかった。受傷から手術までの期間は4ヶ月から6ヶ月が最も多かった。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.17.273