食道癌術後に生じた再建胃管小彎側限局性壊死の1例

食道癌手術において再建胃管の虚血性壊死の症例を経験した.症例は70歳,男性.第1期手術としての胸部食道切除ののち3週間目で,第2期手術として大彎側亜全胃胃管を胸骨後経路で挙上して頸部吻合を行った.術後3日目,前縦隔ドレーンの異常廃液のため胸骨正中切開を行ったところ,胃管小彎側縫合線の肛門側端を中心に限局性の虚血性壊死が認められた.壊死部の切除,再縫合を行い良好に経過した. 胃壁血行は小彎側で比較的不良であり,胃管作製の際には注意深い取扱いが必要である....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 64; no. 7; pp. 1634 - 1636
Main Authors 東, 良平, 野村, 修一, 植田, 宏治, 小橋, 雄一, 臼井, 由行, 河合, 俊典
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本臨床外科学会 25.07.2003
Subjects
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.64.1634

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Summary:食道癌手術において再建胃管の虚血性壊死の症例を経験した.症例は70歳,男性.第1期手術としての胸部食道切除ののち3週間目で,第2期手術として大彎側亜全胃胃管を胸骨後経路で挙上して頸部吻合を行った.術後3日目,前縦隔ドレーンの異常廃液のため胸骨正中切開を行ったところ,胃管小彎側縫合線の肛門側端を中心に限局性の虚血性壊死が認められた.壊死部の切除,再縫合を行い良好に経過した. 胃壁血行は小彎側で比較的不良であり,胃管作製の際には注意深い取扱いが必要である.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.64.1634