気管支内にポリープ病変を認めたinflammatory Pseudotumorの1例

症例は18歳の男性. 大学入学時の健診にて胸部異常陰影を指摘され, 当センター入院. 胸部CTにて左B^3 を閉塞する3cm大の腫瘍を認めた. 気管支鏡では, 左B^3 の気管支は, 血管の増生した黄白色のポリープにて閉塞していた. 確定診断及び治療目的にて左上大区切除術を施行. 手術組織標本にて炎症性偽腫瘍, 線維性組織球腫型と診断した. 術後8ヵ月再発の所見は認めない. 炎症性偽腫瘍の気道に病変を認める頻度は12%と言われているが, 画像的に捉えられる頻度は低く, 成人例に限るとさらに稀である. 若干の文献的考察を加え報告する....

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Published in気管支学 Vol. 22; no. 4; pp. 316 - 317
Main Authors 松島秀和, 高柳昇, 坂本龍彦, 茂木充, 生方幹夫, 柳沢勉, 杉田裕, 金沢実, 池谷朋彦, 村井克己, 青山克彦, 星永進, 今野みゆき, 叶内哲, 星俊子, 河端美則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 25.05.2000
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ISSN0287-2137

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Summary:症例は18歳の男性. 大学入学時の健診にて胸部異常陰影を指摘され, 当センター入院. 胸部CTにて左B^3 を閉塞する3cm大の腫瘍を認めた. 気管支鏡では, 左B^3 の気管支は, 血管の増生した黄白色のポリープにて閉塞していた. 確定診断及び治療目的にて左上大区切除術を施行. 手術組織標本にて炎症性偽腫瘍, 線維性組織球腫型と診断した. 術後8ヵ月再発の所見は認めない. 炎症性偽腫瘍の気道に病変を認める頻度は12%と言われているが, 画像的に捉えられる頻度は低く, 成人例に限るとさらに稀である. 若干の文献的考察を加え報告する.
ISSN:0287-2137