(5)MYH遺伝子に稀なSNPを同定した大腸腺腫症の1例

〔症例〕55歳女性. 〔家族歴〕妹が大腸癌, 父親が直腸癌. 〔現病歴〕32歳の時に近医にて多発大腸ポリープを指摘. 同年腸閉塞にて回盲部切除. その後同医にてフォローアップ. 大腸に100から200個程度の多発ポリープを認め, 大腸腺腫症疑として2004年9月当科紹介受診. 〔遺伝子診断〕カウンセリング施行後, 患者同意のもと, APC遺伝子およびMYH遺伝子の遺伝子診断を施行. APC遺伝子には病的変異を認めなかったが, MYH遺伝子のintron10に病的変異の可能性のある稀なSNPであるIVS10-2A→Gをhomoで検出した. 上記症例およびこの症例で検出したSNP(IVS10-2A...

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Published in家族性腫瘍 Vol. 7; no. 1; p. 60
Main Authors 酒寄真人, 石岡千加史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本家族性腫瘍学会 15.01.2007
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ISSN1346-1052

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Summary:〔症例〕55歳女性. 〔家族歴〕妹が大腸癌, 父親が直腸癌. 〔現病歴〕32歳の時に近医にて多発大腸ポリープを指摘. 同年腸閉塞にて回盲部切除. その後同医にてフォローアップ. 大腸に100から200個程度の多発ポリープを認め, 大腸腺腫症疑として2004年9月当科紹介受診. 〔遺伝子診断〕カウンセリング施行後, 患者同意のもと, APC遺伝子およびMYH遺伝子の遺伝子診断を施行. APC遺伝子には病的変異を認めなかったが, MYH遺伝子のintron10に病的変異の可能性のある稀なSNPであるIVS10-2A→Gをhomoで検出した. 上記症例およびこの症例で検出したSNP(IVS10-2A→G)について文献的な考察も交えて報告する.
ISSN:1346-1052