ドライクリーニング店の作業環境について

有機溶剤作業場で使用している溶剤をより有害性の低いと思われる灯油などの石油系溶剤に変更する場合も多く見うけられるが, 今回は以前テトラクロロエチレン, トリクロロエチレン, 1,1,1-トリクロロエタンやフロン系溶剤などを使用していたクリーニング溶剤から, 現在石油系溶剤に変更したドライクリーニング店の作業環境について調査し, 興味ある知見を得たので報告した. 〔結果〕(1)石油系溶剤の主成分は, ノナン・デカン・ウンデカンであった. (2)ドライクリーニング店の環境中濃度は, ノナンが0.38~6.42ppm, デカンが0.22~6.58ppm, ウンデカンが0.10~2.32ppmであった...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 39; no. 1; p. 58
Main Authors 田代拓, 藤代一也, 川本俊弘, 高田和美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.01.1997
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ISSN1341-0725

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Summary:有機溶剤作業場で使用している溶剤をより有害性の低いと思われる灯油などの石油系溶剤に変更する場合も多く見うけられるが, 今回は以前テトラクロロエチレン, トリクロロエチレン, 1,1,1-トリクロロエタンやフロン系溶剤などを使用していたクリーニング溶剤から, 現在石油系溶剤に変更したドライクリーニング店の作業環境について調査し, 興味ある知見を得たので報告した. 〔結果〕(1)石油系溶剤の主成分は, ノナン・デカン・ウンデカンであった. (2)ドライクリーニング店の環境中濃度は, ノナンが0.38~6.42ppm, デカンが0.22~6.58ppm, ウンデカンが0.10~2.32ppmであった. (3)今回調査した3成分のうちノナンには許容濃度があり, その値は200ppmでノナンに関してはドライクリーニング店の環境中濃度は, 許容濃度の約30分の1以下であった.
ISSN:1341-0725