献血者におけるHLA抗血清のスクリーニングとその特異性について

HLAの研究が進歩するに従って, あるいはHLAの検索が一般化されるために, ますます, パネル細胞ならびに抗血清の必要性が増してきている. われわれは, 同一血清が一時に100mlという大量に得られる献血者のなかにHLA抗原の検索に使用し得る抗HLAを得ることが出来るか, 既婚の女性献血者の血清について検討を行ったので報告する. 〔材料および方法〕 HLA抗体の検索を既婚女性の献血者1,264名の血清について, 2段階に分けて検討した. 第1段階のスクリーニングとして献血者の輸血に必要な検査用の残った血清にat randomに10～12人のリンパ球を使用して, NIH Lymphocyte...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 25; no. 1/2; pp. 22 - 24
Main Authors 甘利貞衛, 斉藤美代子, 横田敏和, 道部融, 能勢義介, 辻公美, 黒田誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.08.1979
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ISSN0546-1448

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Summary:HLAの研究が進歩するに従って, あるいはHLAの検索が一般化されるために, ますます, パネル細胞ならびに抗血清の必要性が増してきている. われわれは, 同一血清が一時に100mlという大量に得られる献血者のなかにHLA抗原の検索に使用し得る抗HLAを得ることが出来るか, 既婚の女性献血者の血清について検討を行ったので報告する. 〔材料および方法〕 HLA抗体の検索を既婚女性の献血者1,264名の血清について, 2段階に分けて検討した. 第1段階のスクリーニングとして献血者の輸血に必要な検査用の残った血清にat randomに10～12人のリンパ球を使用して, NIH Lymphocyte Cytotoxicity Testによって検討を行った. このスクリーニングは週に1度行い, その都度使用したリンパ球は無作為に選んだ異ったものを用い, 1回に20～50名の血清について検査を行った. セルクリース80%以上を陽性とした.
ISSN:0546-1448