職域検診における咬合力測定を動機づけとした“かむ習慣”指導
成人病検診の機会に咬合力測定を動機づけとして“かむ習慣”指導を実施した. “かみかた”状況, 咬合力測定, Body Mass Index及び指導後のアンケートから指導結果を報告する. 〔対象〕検診受検者1,560名(男1,190名, 女370名)で平均年齢は43.5歳, 職種は現場監督30.1%, 事務28.2%, 現場作業14.8%, 営業12.3%の順であった. 〔方法〕1. 問診票記載で現状と問題点の把握2. 咬合力測定及び握力測定3. 測定結果説明と問診票による問題点把握のうえかむ習慣指導〔結果〕(1)一口にかむ回数が2~3回多くて5, 6回という者が過半数で, よくかんでない実態が...
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Published in | 産業衛生学雑誌 Vol. 43; no. 2; p. 41 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本産業衛生学会
20.03.2001
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ISSN | 1341-0725 |
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Summary: | 成人病検診の機会に咬合力測定を動機づけとして“かむ習慣”指導を実施した. “かみかた”状況, 咬合力測定, Body Mass Index及び指導後のアンケートから指導結果を報告する. 〔対象〕検診受検者1,560名(男1,190名, 女370名)で平均年齢は43.5歳, 職種は現場監督30.1%, 事務28.2%, 現場作業14.8%, 営業12.3%の順であった. 〔方法〕1. 問診票記載で現状と問題点の把握2. 咬合力測定及び握力測定3. 測定結果説明と問診票による問題点把握のうえかむ習慣指導〔結果〕(1)一口にかむ回数が2~3回多くて5, 6回という者が過半数で, よくかんでない実態が把握できた. (2)かむ回数が少ない者にBMIが高い傾向がみられた. (3)指導2ヶ月後のアンケートで有効回答者の約3割がかむ回数が増えていた. (4)指導の動機づけの咬合力測定は8割が興味をもち, 意義があったと考えられた. (5)かむ効果に期待することに肥満防止・ボケ防止・胃腸快調・歯の病気予防等があげられた. 〔結語〕“かむ習慣”指導は適正体重保持対策として生活習慣病予防となり, 同時に心豊かに健やかに生涯を過ごす健康づくり指導の効果が期待できることが示唆された. |
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ISSN: | 1341-0725 |