CPAOAに対する院内研修医緊急招集放送の導入
来院時心肺機能停止(CPAOA)に対する2次循環救命処置(ACLS)に必要な人員確保と, 研修医へのACLS教育との両立のため, 院内研修医緊急揺動女送(ERコール)を導入し, 良好に機能しているので報告する. 〔目的と方法〕当院の救急初療室には年間約100例を超えるCPAOAが搬入されるが, 救急初療室に常駐する救急医だけでは多数の医師からなるACLSチームを構成出来ないことが悩みであった. このため救急隊からCPA症例の搬入要請があった時点で, 院内の研修医に対してERコールを行い, 患者搬入前に救急医をリーダーとするACLSチームを構成し, 患者搬入と同時に一斉に処置が開始できるようにし...
Saved in:
Published in | 蘇生 Vol. 20; no. 3; p. 255 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本蘇生学会
12.09.2001
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0288-4348 |
Cover
Summary: | 来院時心肺機能停止(CPAOA)に対する2次循環救命処置(ACLS)に必要な人員確保と, 研修医へのACLS教育との両立のため, 院内研修医緊急揺動女送(ERコール)を導入し, 良好に機能しているので報告する. 〔目的と方法〕当院の救急初療室には年間約100例を超えるCPAOAが搬入されるが, 救急初療室に常駐する救急医だけでは多数の医師からなるACLSチームを構成出来ないことが悩みであった. このため救急隊からCPA症例の搬入要請があった時点で, 院内の研修医に対してERコールを行い, 患者搬入前に救急医をリーダーとするACLSチームを構成し, 患者搬入と同時に一斉に処置が開始できるようにした. 〔結果〕(1)CPA症例搬入前に役割分担のできたACLSチームを構成出来るようになった. (2)救急医がチームリーダーとなり, ガイドラインに沿ったACLSの指導を行うことにより, 研修医はACLSの正しい方法, 手技について取得できるようになった. 〔考察〕多くの病院では院内患者の急変時に, 医師に召集をかける緊急院内放送を導入し, 成果を発揮しているものと思われる. しかしこのシステムをCPAOAにそのまま活用した場合, 頻回に招集されることになり, 多くの医師に混乱を招く可能性がある. また, 召集された医師による処置は, 多くの場合, 上級の医師によって施行される. さらに, その都度リーダーが異なったり, 多数存在(?)することにより, 統一されたACLSが行われず, せっかく研修医が集まっても教育的な意味は少ない. 地方の市中病院の救急外来では, ACLSチームの人員確保にすら苦慮する場合があり, CPAOAを対象とした院内研修医緊急招集放送は, 人員確保とACLS教育の両面から有効なシステムであると考える. |
---|---|
ISSN: | 0288-4348 |