末梢血幹細胞採取液中のRANTES, p-selectin-採取装置での比較
血小板輸血副作用の要因にケモカイン等の関与が注目されている. PBSC採取液中にも大量の血小板が含まれるため, 血小板製剤と比較検討した. 「方法」 化学療法およびG-CSFにて動員, 採取を行った. 機種Aでは15症例32採取液上清を, 機種Bでは15症例23採取液上清を対象とした. 自己血採血時のセグメント血液(13検体), アフェレーシス血小板液(12)を対照とした. RANTES,PセレクチンはELISAにて測定した. 「結果」 採取量は機種Aでは50ml, 機種Bでは99±49mlで, PBSC採取液中の血小板数は機種Aでは298.2±19.9×10^4 /μLで, 機種Bでは66....
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| Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 47; no. 2; p. 245 |
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| Main Authors | , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本輸血学会
01.04.2001
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| ISSN | 0546-1448 |
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| Summary: | 血小板輸血副作用の要因にケモカイン等の関与が注目されている. PBSC採取液中にも大量の血小板が含まれるため, 血小板製剤と比較検討した. 「方法」 化学療法およびG-CSFにて動員, 採取を行った. 機種Aでは15症例32採取液上清を, 機種Bでは15症例23採取液上清を対象とした. 自己血採血時のセグメント血液(13検体), アフェレーシス血小板液(12)を対照とした. RANTES,PセレクチンはELISAにて測定した. 「結果」 採取量は機種Aでは50ml, 機種Bでは99±49mlで, PBSC採取液中の血小板数は機種Aでは298.2±19.9×10^4 /μLで, 機種Bでは66.2±43.6×10^4 /μLあった. RANTES濃度は自己血採血, 濃厚血小板, 機種A-PBSC採取液, 機種B-PBSC採取液の順に, 7.3±3.8,15.6±7.7,188±146,12.4±7.0ng/mlであった. RANTES/血小板数比率は濃厚血小板, 機種A採取液, 機種B採取液で, 順に16,63,19×10^-6 pg/pltであった. Pセレクチンも同様の傾向を示した. 機種A採取PBSC液中のRANTES,Pセレクチンは血小板数とr=0.683,0.591と有意に相関し, 血小板活性化との関連が示唆された. 「結語」 当科での機種AによるPBSC採取では血小板, RANTESの混入が多かった. 明らかなアレルギー反応等は経験していないが注意を要するものと思われた. |
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| ISSN: | 0546-1448 |