超音波による脳神経外科手術支援

超音波検査は非侵襲的で繰り返し行うことができ, しかもreal-timeに画像が得られる特徴があるため, 脳神経外科手術の術中支援に向いていると考えられる. これまでにも多くの報告3, 5-9)があるが, 今回, 著者等が超音波装置を術中に使用した経験から, 現時点における超音波の脳神経外科手術支援の有用性について検討した. 対象と方法 対象は脳神経外科手術を行った34例で, 内訳は脳腫瘍が19例(髄膜腫10, 神経膠腫6, 転移性3), くも膜下出血9例, 脳内出血4例, 外傷後の水頭症2例であった. おこなった手術は, 腫瘍摘出術が18, biopsy 1, 血腫除去術が4, 脳室ドレナー...

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Published inNeurosonology Vol. 16; no. 2; pp. 78 - 82
Main Authors 山根冠児, 島健, 西田正博, 畠山尚志, 三原千恵, 石野真輔, 宗前匠, 辻上周治, 辻上智史, 出井勝, 石之神小織, 豊田章宏, 平松和嗣久, 真辺和文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経超音波学会 30.09.2003
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ISSN0917-074X

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Summary:超音波検査は非侵襲的で繰り返し行うことができ, しかもreal-timeに画像が得られる特徴があるため, 脳神経外科手術の術中支援に向いていると考えられる. これまでにも多くの報告3, 5-9)があるが, 今回, 著者等が超音波装置を術中に使用した経験から, 現時点における超音波の脳神経外科手術支援の有用性について検討した. 対象と方法 対象は脳神経外科手術を行った34例で, 内訳は脳腫瘍が19例(髄膜腫10, 神経膠腫6, 転移性3), くも膜下出血9例, 脳内出血4例, 外傷後の水頭症2例であった. おこなった手術は, 腫瘍摘出術が18, biopsy 1, 血腫除去術が4, 脳室ドレナージが16, 脳室腹腔シャント術が7回行われ, それぞれで超音波による手術支援を行った. 使用した超音波装置はGE社製RT4600とLOGIQ500で, Bモードによる画像を基に手術支援を行った. プローブをあらかじめエチレンオキサイドガスにより滅菌しておき, 手術時に目的に応じてペンシル型(5MHz), sector型(3.3, 3.5MHz), linear型(6.7MHz)を用いた.
ISSN:0917-074X