若年で発症した気管支型平滑筋腫の1例

症例は15歳, 男子. 健診で胸部異常陰影を指摘され当科を初診, CTで舌区入口部位に気管支内腫瘤影を認めた. 気管支鏡で舌区入口部にポリープ状腫瘤を確認し, 経気管支的生検で平滑筋腫(気管支型)と診断した. 待機的にレーザー焼灼術を施行し, 腫瘤除去後には舌区入口部の閉塞が解除され, 区域末梢の含気はほぼ復元した. 文献的には本平滑筋腫の平均発症年齢は42歳で, 本例の如く10代での発症例は稀であり, 本例もそうであるように若年発症の肺平滑筋腫は何れも気管支型である. 本症の治療は外科的切除が基本であるが, 本例では若年症例であることを考慮して肺機能温存の立場から半導体レーザーによる腫瘤焼灼...

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Published in気管支学 Vol. 21; no. 4; p. 313
Main Authors 吉池保博, 西山晴美, 小田切繁樹, 小川伸郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 25.05.1999
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ISSN0287-2137

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Summary:症例は15歳, 男子. 健診で胸部異常陰影を指摘され当科を初診, CTで舌区入口部位に気管支内腫瘤影を認めた. 気管支鏡で舌区入口部にポリープ状腫瘤を確認し, 経気管支的生検で平滑筋腫(気管支型)と診断した. 待機的にレーザー焼灼術を施行し, 腫瘤除去後には舌区入口部の閉塞が解除され, 区域末梢の含気はほぼ復元した. 文献的には本平滑筋腫の平均発症年齢は42歳で, 本例の如く10代での発症例は稀であり, 本例もそうであるように若年発症の肺平滑筋腫は何れも気管支型である. 本症の治療は外科的切除が基本であるが, 本例では若年症例であることを考慮して肺機能温存の立場から半導体レーザーによる腫瘤焼灼術を選択した.
ISSN:0287-2137