頭部・顔面部の良導絡治療
29才の男性が午後5時頃トイレで倒れた. 意識不明の昏睡状態. 左半身麻痺, 発病15分後から良導絡治療を行った. 血圧280~108mgHg先ず両側の指2, 3, 4指先の中央, 爪と肉の間に刺針通電を3回くり返し行ったところ痛い!と叫んで目覚めた. 毎朝排便したくて目覚めていたが数日間便秘していた等話していたところ再び痛いと叫んで両手で頭をかかえ再び昏睡状態に陥った. 家中に響くような鼾であった. 再び同じ指先に刺針通電したところ又痛いと叫んで目覚めた. 今度は話をさせず頭部の良導絡を試みた. 眼鍼も上焦下焦に行う. 頭鍼灸は百会, 上星に, そして頭部運動領域主に右側に時間をかけて良導絡...
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          | Published in | 日本鍼灸良導絡医学会誌 Vol. 27; no. 4; p. 19 | 
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| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本良導絡神経学会
    
        01.09.1999
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| ISSN | 0286-1631 | 
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| Summary: | 29才の男性が午後5時頃トイレで倒れた. 意識不明の昏睡状態. 左半身麻痺, 発病15分後から良導絡治療を行った. 血圧280~108mgHg先ず両側の指2, 3, 4指先の中央, 爪と肉の間に刺針通電を3回くり返し行ったところ痛い!と叫んで目覚めた. 毎朝排便したくて目覚めていたが数日間便秘していた等話していたところ再び痛いと叫んで両手で頭をかかえ再び昏睡状態に陥った. 家中に響くような鼾であった. 再び同じ指先に刺針通電したところ又痛いと叫んで目覚めた. 今度は話をさせず頭部の良導絡を試みた. 眼鍼も上焦下焦に行う. 頭鍼灸は百会, 上星に, そして頭部運動領域主に右側に時間をかけて良導絡を行った結果, 夜11時には本人が立上ってトイレに行こうとし家族にとめられた. この時点で左半身麻痺は完治していたのである. 運動区のとり方:上の点を前後正中線の中点より0.5糎後の所にとり下の点を眉枕線と耳介前部の垂れ下り髪際の前縁を交点にとりその両点を結ぶ線が運動区である. 眉枕線は眉の中点の上縁と外後頭隆起の突端の側頭面とを結ぶ線. ※外転神経麻痺……3ヶ月の通院で全治した. 当時48才の男性が左眼の複視と目の玉が動かなくなったといって来院した. 聖マリアンナ医科大学病院で精査したところ脳の動静脈の奇形が見つかり手術は危険であると言われたという. 然し考えてみると発病前迄は正常に働いていたのであり, 腫瘍のようなものはないのであるから或いは治せるかもしれないと思い良導絡を試みることにした. そして治った. 全身良導絡測定による手足, 腹脊部の刺鍼通電の外, 取穴は次の通りである. 百会(HM26)風池(F_5 30)肝兪(F_4 34)上星(VM27)隔愈(F_4 46)光明(F_5 8)眼の周辺は攅竹(F_4 74)絲竹空(F_5 47)晴明(F_4 75)太陽(奇穴35)魚腰(奇穴31)中谷AB点上肢の曲池(H_6 11)合谷(H_6 4)足の太衝(F_2 3) | 
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| ISSN: | 0286-1631 |