都立7病院の手術症例における新鮮凍結血漿の使用適正性
[目的] 新しい「血液製剤の使用指針」が通達され, とりわけ手術例における循環血漿量補充を目的とした新鮮凍結血漿(FFP)の使用が適応外となり, 従来のFFPの使用には大きな問題が生じるものと思われる. そこで, 都立病院における定型的な術式のFFPの使用状況を調査し適正性を検討した. [対象および方法] 1999年10月から2000年3月の間に都立7病院で施行された胃癌胃切除術(G)117例, 胃癌全摘術(TG)100例, 肝癌葉切除術(H)63例, 膵癌膵頭十二指腸切除術(PD)25例, 子宮癌広汎子宮全摘術(ETH)25例の合計330例を対象にした. FFPの使用状況, 術中の出血量,...
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Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 47; no. 2; p. 249 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
01.04.2001
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ISSN | 0546-1448 |
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Summary: | [目的] 新しい「血液製剤の使用指針」が通達され, とりわけ手術例における循環血漿量補充を目的とした新鮮凍結血漿(FFP)の使用が適応外となり, 従来のFFPの使用には大きな問題が生じるものと思われる. そこで, 都立病院における定型的な術式のFFPの使用状況を調査し適正性を検討した. [対象および方法] 1999年10月から2000年3月の間に都立7病院で施行された胃癌胃切除術(G)117例, 胃癌全摘術(TG)100例, 肝癌葉切除術(H)63例, 膵癌膵頭十二指腸切除術(PD)25例, 子宮癌広汎子宮全摘術(ETH)25例の合計330例を対象にした. FFPの使用状況, 術中の出血量, 凝固因子活性, 循環血液量(70mL×体重kg)に対する出血量の割合(出血比%)を調査しFFPの適正性を評価した. FFPが使用された症例では出血比100%以上または凝固因子活性低下(PT30%以下またはAPTT正常の1.5倍以上延長)があった場合を適正とした. |
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ISSN: | 0546-1448 |