当院で実施しているACL再建術後患者に対する動作評価の判定における妥当性の検討
「目的」当院では, ACL再建術後患者に対して, 身体機能評価のために数種の動作テストを行っている. 動作テストでは骨盤位に注目し, 陰性, 陽性の判定をしている. しかし, 判定はあくまで臨床的な印象であり, 妥当性について明確でないのが課題であった. 今回, 評価判定の妥当性を検討することを目的に研究を行った. 「対象と方法」対象は, 臨床で評価している課題動作を実施し陰性, 陽性が判別できた健常女性6名(陰性群3名:陽性群3名). 測定側は左とした. 体表面に反射マーカーを装着し, 課題動作である片脚立位から膝関節を屈曲する動作を三次元動作解析システムで解析した. 「結果」陽性群では陰性...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 56; no. 4; p. 679 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.2007
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ISSN | 0037-1033 |
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Summary: | 「目的」当院では, ACL再建術後患者に対して, 身体機能評価のために数種の動作テストを行っている. 動作テストでは骨盤位に注目し, 陰性, 陽性の判定をしている. しかし, 判定はあくまで臨床的な印象であり, 妥当性について明確でないのが課題であった. 今回, 評価判定の妥当性を検討することを目的に研究を行った. 「対象と方法」対象は, 臨床で評価している課題動作を実施し陰性, 陽性が判別できた健常女性6名(陰性群3名:陽性群3名). 測定側は左とした. 体表面に反射マーカーを装着し, 課題動作である片脚立位から膝関節を屈曲する動作を三次元動作解析システムで解析した. 「結果」陽性群では陰性群よりも膝関節伸展モーメントが大きい傾向にあった. 「まとめ」膝関節伸展モーメントは, ACLに過度なストレスを与える可能性がある. 今回の結果から陽性群では, 陰性群よりもACLへのストレスが大きい可能性があることが示唆された. |
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ISSN: | 0037-1033 |