五十肩における肩関節鏡視下手術の応用
【目的】五十肩における鏡視下手術を応用した授動術の中期成績を検討する. 【対象と方法】1990~95年に本手術手技を行った非外傷性拘縮28例30肩(男性12例13肩, 女性16例17肩)を対象とした. 平均年齢は55歳, 罹病期間は平均7ヵ月, 術後追跡期間は平均49ヵ月であった. 鏡視所見および術前, 退院時, 調査時のJOA score, 肩関節可動域を評価した. 【結果と結論】鏡視所見では全例に滑膜炎を認め, 関節包前面に変化が強かった. また, 術前診断できなかった腱板不全断裂3肩などを認めた. JOA scoreは, 術前55点, 退院時80点, 調査時96点と改善していた. 可動域...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 46; no. 4; pp. 1237 - 1238 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.1997
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ISSN | 0037-1033 |
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Summary: | 【目的】五十肩における鏡視下手術を応用した授動術の中期成績を検討する. 【対象と方法】1990~95年に本手術手技を行った非外傷性拘縮28例30肩(男性12例13肩, 女性16例17肩)を対象とした. 平均年齢は55歳, 罹病期間は平均7ヵ月, 術後追跡期間は平均49ヵ月であった. 鏡視所見および術前, 退院時, 調査時のJOA score, 肩関節可動域を評価した. 【結果と結論】鏡視所見では全例に滑膜炎を認め, 関節包前面に変化が強かった. また, 術前診断できなかった腱板不全断裂3肩などを認めた. JOA scoreは, 術前55点, 退院時80点, 調査時96点と改善していた. 可動域は, 屈曲術前84度, 退院時149度, 調査時168度, 下垂時外旋は術前9度, 退院時54度, 調査時53度, 下垂時内旋は術前仙骨部, 退院時第2腰椎, 調査時第8胸椎と改善していた. 観血的授動術に至ったのは1例のみであった. 術中の合併症を認めた症例はなかった. 本法は関節内病変の確認, 処置が可能であり, 安全で有効な治療法である. |
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ISSN: | 0037-1033 |