二進木解析法による入院脳卒中患者動向の検討
「目的」Stinemanら(1998)は, 急性期脳卒中患者を, FIMを用いて, 二進木解析法により9群(FIM-Function-RelatedGroups, 以下FRG)に分類し, 入院時FIM高得点群で退院時FIMが高く, 入院期間が短く, 自宅退院率が高いと報告している. そこで, 1)急性期を過ぎた当院入院脳卒中患者を, StinemanらのFRGに分類し, 退院時FIM・転期先・入院期間を検討した. 2)当院入院脳卒中患者データを用いてFRGの構築を試みた. 「方法」対象は当院入院脳卒中患者200名(男性105名, 女性95名, 平均年齢62.4歳)である. 入院時FIMを用いて...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 36; no. 12; p. 977 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.12.1999
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ISSN | 0034-351X |
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Summary: | 「目的」Stinemanら(1998)は, 急性期脳卒中患者を, FIMを用いて, 二進木解析法により9群(FIM-Function-RelatedGroups, 以下FRG)に分類し, 入院時FIM高得点群で退院時FIMが高く, 入院期間が短く, 自宅退院率が高いと報告している. そこで, 1)急性期を過ぎた当院入院脳卒中患者を, StinemanらのFRGに分類し, 退院時FIM・転期先・入院期間を検討した. 2)当院入院脳卒中患者データを用いてFRGの構築を試みた. 「方法」対象は当院入院脳卒中患者200名(男性105名, 女性95名, 平均年齢62.4歳)である. 入院時FIMを用いて, 1)Stinemanらにより構築されたFRGに応用し, FIM運動項目合計点で, 上位(>62点), 中位(38~62点), 下位(<38点)の3群に分け, 退院時FIM・転帰先・入院期間を比較した. 2)二進木解析法を用いて, 当院入院脳卒中患者でFRGを構築した. 「結果とまとめ」1)当院入院脳卒中患者でも, FRG上位群では, 中位群・下位群に比べ, 退院時FIM, 自宅退院率が高く, 入院期間が短い傾向を認めた. 2)当院入院脳卒中患者で構築したFRGで, 入院期間・退院時FIMを入院時FIMから予測可能であった. そして入院時FIMから, 退院時FIM・入院期間の予測が可能であることが, 示唆された. |
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ISSN: | 0034-351X |