対麻痺に対する小児用Walkaboutの使用経験

今回我々は報告が極めて少ない小児用Walkaboutを対麻痺に応用したので報告する. 「対象」9歳, 女児. 第8胸髄レベル以下の不全対麻痺. 「方法」RGOとWalkaboutをそれぞれ着用し, 足底圧中心測定と立位保持させ上肢可動域を3次元動作解析装置を使用して測定し比較検討した. 「結果」RGO装着下ではうまく立位保持ができなかった. 一方Walkaboutでは, 立位保持しながら上肢を全可動域動かすことができた. 「考察」Walkaboutは両下肢が固定されているが, 体幹と股関節屈曲伸展は制限されていない. このため, 不全対麻痺者において立位保持時のバランスの調節はWalkabou...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 38; no. 12; p. 1007
Main Authors 櫻場乾, 島田洋一, 松永俊樹, 湊貴至, 伊藤博紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.12.2001
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ISSN0034-351X

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Summary:今回我々は報告が極めて少ない小児用Walkaboutを対麻痺に応用したので報告する. 「対象」9歳, 女児. 第8胸髄レベル以下の不全対麻痺. 「方法」RGOとWalkaboutをそれぞれ着用し, 足底圧中心測定と立位保持させ上肢可動域を3次元動作解析装置を使用して測定し比較検討した. 「結果」RGO装着下ではうまく立位保持ができなかった. 一方Walkaboutでは, 立位保持しながら上肢を全可動域動かすことができた. 「考察」Walkaboutは両下肢が固定されているが, 体幹と股関節屈曲伸展は制限されていない. このため, 不全対麻痺者において立位保持時のバランスの調節はWalkaboutの方が容易であった. 「結論」小児においてもWalkaboutは立位保持に非常に有用であった.
ISSN:0034-351X