母子入園における療育指導の改善をめざして
【目的】母子入園における療育指導改善の指針とする目的でアンケート調査を行い, その結果を報告した. 【方法】母子入園の家族を対象に, アンケート用紙または聞き取りによって合計89人に調査を行った. 【結果】入園期間は, 1カ月, 2週間, 1週間の3コースを設けている. 効果を十分あげるには1カ月の母子入園がよいとわかっているが母親の仕事の都合上2週間, 1週間の入退園を繰り返している症例が多かった. 午前中に40分間の個別訓練, 1時間の保育, 午後に40分間の集団訓練を行っているが, 午後も個別の訓練を希望するもの, 外来の時と同じ療法士から継続して指導を受けたいなどの希望あり. 居室は一...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 32; no. 12; p. 932 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.12.1995
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ISSN | 0034-351X |
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Summary: | 【目的】母子入園における療育指導改善の指針とする目的でアンケート調査を行い, その結果を報告した. 【方法】母子入園の家族を対象に, アンケート用紙または聞き取りによって合計89人に調査を行った. 【結果】入園期間は, 1カ月, 2週間, 1週間の3コースを設けている. 効果を十分あげるには1カ月の母子入園がよいとわかっているが母親の仕事の都合上2週間, 1週間の入退園を繰り返している症例が多かった. 午前中に40分間の個別訓練, 1時間の保育, 午後に40分間の集団訓練を行っているが, 午後も個別の訓練を希望するもの, 外来の時と同じ療法士から継続して指導を受けたいなどの希望あり. 居室は一部屋2組制をとっており, 個室化の希望を予測していたが意外に現在のままでよいという意見が多かった. 1カ月コースの母親から週休2日制になって訓練の時間が減ったとの不満あり. これらの結果・要望に対し, 日曜祭日を無為に過ごすのではなく具体的な課題を与える, 看護婦や当直医師が相談相手になるなどの対応をしている. 一緒に入園した兄弟姉妹が退屈をしていたとの報告に対し, 本や玩具のほかジャングルジムやブランコなどの室内用遊具をそろえることにより, かえって姉が園生活を楽しんでいたと好評. 母子入園制度の要否については, ゆとりをもって育児・訓練に集中できた, ほかの通園施設では得られないような母親同士や職員との交流がもてて「要」の回答が多かった. |
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ISSN: | 0034-351X |