肝機能異常者対策
従来血液センターが行っている検査通知に加えて当センターでは低比重者, GPT異常者, コレステロール高値者, 血算(特にPLT)異常者の通知を行っている. どの項目についても返信依頼を添えた病院紹介状を送付しているが, GPT異常者, HBV・HCV告知対象者には, 更にインパクトを与えるために平成5年1月20日より検査サービスに健康管理を促す文章を記載するようにしている. この文章は当センターが昭和63年5月より検査サービス成績書の中に設けている献血者へのメッセージ欄及び次回献血日の欄に記載される. 統一システム導入をふまえ現状を報告する. 現状:対象となるのは, (1)GPT 36単位以上...
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Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 40; no. 3; pp. 558 - 559 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
01.08.1994
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0546-1448 |
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Summary: | 従来血液センターが行っている検査通知に加えて当センターでは低比重者, GPT異常者, コレステロール高値者, 血算(特にPLT)異常者の通知を行っている. どの項目についても返信依頼を添えた病院紹介状を送付しているが, GPT異常者, HBV・HCV告知対象者には, 更にインパクトを与えるために平成5年1月20日より検査サービスに健康管理を促す文章を記載するようにしている. この文章は当センターが昭和63年5月より検査サービス成績書の中に設けている献血者へのメッセージ欄及び次回献血日の欄に記載される. 統一システム導入をふまえ現状を報告する. 現状:対象となるのは, (1)GPT 36単位以上50単位未満で過去に36単位以上示したことのある人, (2)GPT 50単位以上100単位未満の人, (3)GPT 50単位以上100単位未満で過去に50単位以上示したことのある人, (4)GPT 100単位以上の人, (5)HBs抗原陽性者・HCV告知対象者である. メッセージ内容は対象者によって異なっており, 例えば(1)(2)については“健康にご留意下さい”という文章が, 対象(3)(4)(5)については“医療機関での受診をおすすめしまず”“ウイルス肝炎説明会にご出席ください”という文章が, 更に次回献血日の欄には`“今後の献血はご遠慮下さい”と記載される. しかし健康管理を目的としているのか, 再献血をされる方は少なくない. まとめ:今後の問題点として, (1)肝炎歴・輸血歴のある献血者をいかにしてお断りするか, (2)統一システム導入後, 検査サービス様式の変更によって記載されていた文章が削除されてしまうこと, またそのことによって献血者に誤解が生じるのではないか, (3)GOT・γ-GPTの検査導入に伴う生化学検査通知基準の見直しとGPT異常値頻回献血者への指導など検討するところである. |
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ISSN: | 0546-1448 |