気管支内過誤腫の2例
症例1は70歳男性. 繰り返す肺炎の既往あり. 検診で左上肺野異常影を認め, 紹介された. 胸部CT, 気管支鏡で左上葉に径15mmの腫瘤と左上区支入口部を閉塞する腫瘤を認め, 左上葉切除を行った. 病理診断は軟骨性気管支内過誤腫とその末梢に発生した中分化型腺癌(p-T1N0M0)であった. 症例2は54歳男性. 発熱, 咳のため来院. 胸部CT, 気管支鏡で右B^1 を閉塞する径10mmの腫瘤を認め, 気管支内過誤腫と診断し右上葉S^1 区域切除を行った. 肺過誤腫は比較的頻度の高い良性結節性病変であるが, そのうち気管支内型は8%以下と稀である. 本症例はそれぞれ末梢の肺癌, 大きなブラを...
Saved in:
| Published in | 気管支学 Vol. 20; no. 2; p. 188 |
|---|---|
| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本気管支学会
25.03.1998
|
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0287-2137 |
Cover
| Summary: | 症例1は70歳男性. 繰り返す肺炎の既往あり. 検診で左上肺野異常影を認め, 紹介された. 胸部CT, 気管支鏡で左上葉に径15mmの腫瘤と左上区支入口部を閉塞する腫瘤を認め, 左上葉切除を行った. 病理診断は軟骨性気管支内過誤腫とその末梢に発生した中分化型腺癌(p-T1N0M0)であった. 症例2は54歳男性. 発熱, 咳のため来院. 胸部CT, 気管支鏡で右B^1 を閉塞する径10mmの腫瘤を認め, 気管支内過誤腫と診断し右上葉S^1 区域切除を行った. 肺過誤腫は比較的頻度の高い良性結節性病変であるが, そのうち気管支内型は8%以下と稀である. 本症例はそれぞれ末梢の肺癌, 大きなブラを合併していたため, 肺切除を必要としたが, 近年気管支鏡下の鉗除, レーザー治療など, 低侵襲の術式が検討されている. |
|---|---|
| ISSN: | 0287-2137 |