徳島県南部地方におけるATLA抗体陽性率の調査

徳島県南部地方におけるATLA抗体の陽性率を検索した. 対象は20~81歳の成人で, A市107名, B町165名, C村224名, D村207名, E町86名, F町150名, G町66名, 計1,005名で, すべて成人病検診にて採取した血清を用いた. ATLA抗体の検出は, ゼラチン粒子凝集法(PA:セロディアーATLA, 富士レビオ), 酵素抗体法(EIA:エイテストATL, エーザイ), 三好の樹立したMT-2細胞株を用いた間接蛍光抗体法(IF)の3者により行った. 陽性率はそれぞれA市PA:0.9%, EIA:0%, IF:0%, B町PA:2.4%, EIA:2.4%, IF:2...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 33; no. 4; p. 452
Main Authors 小阪昌明, 井石安比古, 岡川和人, 後藤哲也, 斉藤史郎, 南与志子, 加藤和市, 山田勝征
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.07.1987
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ISSN0546-1448

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Summary:徳島県南部地方におけるATLA抗体の陽性率を検索した. 対象は20~81歳の成人で, A市107名, B町165名, C村224名, D村207名, E町86名, F町150名, G町66名, 計1,005名で, すべて成人病検診にて採取した血清を用いた. ATLA抗体の検出は, ゼラチン粒子凝集法(PA:セロディアーATLA, 富士レビオ), 酵素抗体法(EIA:エイテストATL, エーザイ), 三好の樹立したMT-2細胞株を用いた間接蛍光抗体法(IF)の3者により行った. 陽性率はそれぞれA市PA:0.9%, EIA:0%, IF:0%, B町PA:2.4%, EIA:2.4%, IF:2.4%, C村PA:10.7%, EIA:8.0%, IF:7.6%, D村PA:15.5%, EIA:14.0%, IF:13.5%, E町PA:5.8%, EIA:0%, IF:0%, F町PA:5.3%, EIA:2.0%, IF:2.0%, G町PA:9.1%, EIA:1.5%, IF:1.5%であった. C村, D村のATLA抗体陽性率は, 九州などのATL多発地域のそれに匹敵しており, 徳島県南部地方に高い陽性率を示す地域のあることを明らかにした. また, IFによる陽性検体との一致率はPAよりEIAで高かった.
ISSN:0546-1448