ハイブリッド人工膵臓; アガロースマイクロカプセル化異種ラ島の生着期間に及ぼすアガロース濃度の影響

ハムスター・ラ島を移植することで感作した糖尿病マウスをレシピエントとして用い、アガロースマイクロカプセル化ハムスター・ラ島の生着期間に及ぼすアガロース濃度の影響を検討した。感作後14日目に、移植前20日間以上長期培養したマイクロカプセル化ラ島を移植した。レシピエントマウスの血漿中には、マイクロカプセル化ラ島移植日から50日以上に渡って、高力価の抗ハムスター・抗体が存在していた。マイクロカプセル作製に用いるアガロースの濃度を高めるとともに、マイクロカプセル化ラ島の生着期間は延長した。特に、7.5%濃度の高分子量アガロースマイクロカプセルに封入したラ島を移植した群では、6匹中4匹まで100日間以上...

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Published in人工臓器 Vol. 22; no. 1; pp. 182 - 185
Main Authors 雨宮, 浩, 栗山, 澄, 岡, 孝之, 岩田, 博夫, 小林, 和生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人工臓器学会 15.02.1993
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ISSN0300-0818
1883-6097
DOI10.11392/jsao1972.22.182

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Summary:ハムスター・ラ島を移植することで感作した糖尿病マウスをレシピエントとして用い、アガロースマイクロカプセル化ハムスター・ラ島の生着期間に及ぼすアガロース濃度の影響を検討した。感作後14日目に、移植前20日間以上長期培養したマイクロカプセル化ラ島を移植した。レシピエントマウスの血漿中には、マイクロカプセル化ラ島移植日から50日以上に渡って、高力価の抗ハムスター・抗体が存在していた。マイクロカプセル作製に用いるアガロースの濃度を高めるとともに、マイクロカプセル化ラ島の生着期間は延長した。特に、7.5%濃度の高分子量アガロースマイクロカプセルに封入したラ島を移植した群では、6匹中4匹まで100日間以上血糖値が正常化した。種々のアガロースゲル中の免疫グロブリンG (IgG)の移動しやすさを電気泳動法を用いて評価した。マイクロカプセル化ラ島の生着期間は、アガロースゲルのIgGの拡散定数に反比例して延長することが明らかになった。
ISSN:0300-0818
1883-6097
DOI:10.11392/jsao1972.22.182