救急センターと地域病院との連携 千葉県立病院群における卒後臨床研修

千葉県立病院群は, 2004年度より, 新たな研修システムを立ち上げ, 研修医を受け入れている. 救急医療に関しては, 病院群のなかの, 地域中核病院での初期, 二次救急と, 千葉県救急医療センターでの三次救急とのバランスの取れた研修を実践している. 当施設での腹部救急医療研修の重点は, 外傷と重症腹膜炎である. 当施設での重症例やレアケースの経験を, 地域中核病院での術前から術後までの一貫した研修に生かすことで, 効率的な研修が行われている. 8病院をローテートするシステムは, 多施設での研修となり, 多くの指導医に接することができ, 豊富な症例を経験できるなどのメリットがある. 一方で,...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 26; no. 3; pp. 427 - 432
Main Author 向井, 秀泰
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 31.03.2006
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem1993.26.427

Cover

More Information
Summary:千葉県立病院群は, 2004年度より, 新たな研修システムを立ち上げ, 研修医を受け入れている. 救急医療に関しては, 病院群のなかの, 地域中核病院での初期, 二次救急と, 千葉県救急医療センターでの三次救急とのバランスの取れた研修を実践している. 当施設での腹部救急医療研修の重点は, 外傷と重症腹膜炎である. 当施設での重症例やレアケースの経験を, 地域中核病院での術前から術後までの一貫した研修に生かすことで, 効率的な研修が行われている. 8病院をローテートするシステムは, 多施設での研修となり, 多くの指導医に接することができ, 豊富な症例を経験できるなどのメリットがある. 一方で, 病院間の距離が離れていることや, 移動の煩わしさによるデメリットもあるが, IT化による情報交換でそれを克服している. いくつかの課題はあるが, 今後さらにIT化が進めば, 病院間の連携が深まり, いっそう充実した研修が行えると確信している.
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem1993.26.427