心房早期刺激により房室結節回帰性頻拍の成立する条件
房室結節二重伝導路を有する45例を対象とし, 心房早期刺激試験 (AEST) により房室結節回帰性頻拍 (AVNRT) の誘発されたA群 (13例) , 単発の房室結節回帰性心房エコー (Ae) の誘発されたB群 (6例) およびAeあるいはAVNRTのいずれも誘発されなかったC群 (26例) に分類した。AESTによりAeあるいはAVNRTが誘発されるためには, 良好な逆行性室房伝導を有する必要があり, A群とB群は全例最短1対1室房伝導周期は460 msec以下であった。一方, 最短1対1室房伝導周期が460 msec以下を示したC群26例中4例においては, AESTによる順行性房室伝導時...
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| Published in | 心電図 Vol. 5; no. 4; pp. 515 - 521 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | English Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本不整脈心電学会
31.08.1985
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| ISSN | 0285-1660 1884-2437 |
| DOI | 10.5105/jse.5.515 |
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| Summary: | 房室結節二重伝導路を有する45例を対象とし, 心房早期刺激試験 (AEST) により房室結節回帰性頻拍 (AVNRT) の誘発されたA群 (13例) , 単発の房室結節回帰性心房エコー (Ae) の誘発されたB群 (6例) およびAeあるいはAVNRTのいずれも誘発されなかったC群 (26例) に分類した。AESTによりAeあるいはAVNRTが誘発されるためには, 良好な逆行性室房伝導を有する必要があり, A群とB群は全例最短1対1室房伝導周期は460 msec以下であった。一方, 最短1対1室房伝導周期が460 msec以下を示したC群26例中4例においては, AESTによる順行性房室伝導時間の延長が軽度であったためAeは誘発されなかった。頻拍が持続するためには, 良好な逆行性室房伝導能に加えて順行性房室伝導能も良好である必要があり, A群13例は全例最短1対1房室伝導周期は420 msec以下を示した。 |
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| ISSN: | 0285-1660 1884-2437 |
| DOI: | 10.5105/jse.5.515 |