薬事法規教育の授業用教材設計に関する研究

「緒言」 薬事に係わる法規範(以下, 「薬事法規」と記載する)は, 薬学関係者の業務に直結する一生涯の行動規範である. そのため6年制薬学教育を対象とした薬学教育モデル・コアカリキュラムや, 4年制薬学教育課程編成上の参照基準には, 薬事法規分野の基本的な知識の修得が学習目標に掲げられている. これらのガイドラインの制定にあたっては, 薬学教育で実践すべき薬事法規分野の教育内容について議論が重ねられ, 併せて, 薬学教育モデル・コアカリキュラムの「B 薬学と社会」などの各大学における実施状況についても調査が行われてきた. この調査結果のうち, 既存の必修科目ではカバーされていない, 又は授業で...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 140; no. 11; pp. 1389 - 1396
Main Authors 伊藤, 智夫, 鈴木, 順子, 山本, 大介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.11.2020
日本薬学会
Subjects
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ISSN0031-6903
1347-5231
DOI10.1248/yakushi.19-00212

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Summary:「緒言」 薬事に係わる法規範(以下, 「薬事法規」と記載する)は, 薬学関係者の業務に直結する一生涯の行動規範である. そのため6年制薬学教育を対象とした薬学教育モデル・コアカリキュラムや, 4年制薬学教育課程編成上の参照基準には, 薬事法規分野の基本的な知識の修得が学習目標に掲げられている. これらのガイドラインの制定にあたっては, 薬学教育で実践すべき薬事法規分野の教育内容について議論が重ねられ, 併せて, 薬学教育モデル・コアカリキュラムの「B 薬学と社会」などの各大学における実施状況についても調査が行われてきた. この調査結果のうち, 既存の必修科目ではカバーされていない, 又は授業での実施が難しいと回答された割合が多かった一部の領域については, 別途, 教材や教育方法のあり方について, 担当教員間の情報共有が行われている. しかし, 「B 薬学と社会」の中核を担っている薬事法規分野において, 実際の授業用教材について, 学習者から直接フィードバックを受けた報告はこれまでにない.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.19-00212