ラット炎症性疼痛モデルにおける痛みの程度・服用タイミングによるアスピリンの鎮痛効果の検討

「背景」私たちは, 日常生活において様々な痛みを経験する. 例えば, 頭痛は, 医療機関の受診が必要な場合を除き, 一般用医薬品を用いたセルフメディケーションが可能であるが, 生活者自身の身体に対する不安感から痛みを我慢している場合も多く, 生活の質(QOL)の低下につながっている. 一般用医薬品において最も汎用されている解熱鎮痛薬の1つである非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs; NSAIDs)は, プロスタグランジン(prostaglandin; PG)の合成酵素であるシクロオキシゲナーゼ(cyclooxygenase; COX...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 140; no. 1; pp. 91 - 97
Main Authors 北原, 美優, 翠川, 辰行, 内山, 章, 有田, 淳哉, 関, 桂子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.01.2020
日本薬学会
Subjects
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ISSN0031-6903
1347-5231
DOI10.1248/yakushi.19-00168

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Summary:「背景」私たちは, 日常生活において様々な痛みを経験する. 例えば, 頭痛は, 医療機関の受診が必要な場合を除き, 一般用医薬品を用いたセルフメディケーションが可能であるが, 生活者自身の身体に対する不安感から痛みを我慢している場合も多く, 生活の質(QOL)の低下につながっている. 一般用医薬品において最も汎用されている解熱鎮痛薬の1つである非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs; NSAIDs)は, プロスタグランジン(prostaglandin; PG)の合成酵素であるシクロオキシゲナーゼ(cyclooxygenase; COX)の活性を阻害する. PGは炎症メディエーターの1つであると同時に, 痛みを増強する作用を持つことから, PGの産生を抑制するNSAIDsは消炎鎮痛効果を発揮することが知られている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.19-00168