高齢者における薬局の健康相談に関する有用性の検討
「緒言」地域の薬局は, 厚生労働省の「患者のための薬局ビジョン」により, 「門前からかかりつけ, そして地域へ」と位置づけられた. 調剤報酬改定においても「かかりつけ薬剤師」を定めるとともに, 厚生労働省は, その実現に向け, 地域における薬局間での連携体制の構築や健康サポート機能の一層の強化を目指した取組を推進してきている. 今後, 薬局は地域の医薬品供給施設に留まらず, 医療提供施設としての責務を果たし, 地域完結型の医療・介護連携体制を目指す地域包括ケアシステムの一翼として, 薬局が担う医薬品供給やセルフメディケーション支援等に能動的に取り組むことも重要である. 今後, 各薬局で十分なサ...
Saved in:
Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 140; no. 1; pp. 99 - 106 |
---|---|
Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.01.2020
日本薬学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
DOI | 10.1248/yakushi.19-00200 |
Cover
Summary: | 「緒言」地域の薬局は, 厚生労働省の「患者のための薬局ビジョン」により, 「門前からかかりつけ, そして地域へ」と位置づけられた. 調剤報酬改定においても「かかりつけ薬剤師」を定めるとともに, 厚生労働省は, その実現に向け, 地域における薬局間での連携体制の構築や健康サポート機能の一層の強化を目指した取組を推進してきている. 今後, 薬局は地域の医薬品供給施設に留まらず, 医療提供施設としての責務を果たし, 地域完結型の医療・介護連携体制を目指す地域包括ケアシステムの一翼として, 薬局が担う医薬品供給やセルフメディケーション支援等に能動的に取り組むことも重要である. 今後, 各薬局で十分なサービスを提供するためには, 異なる利用者毎に, その持てる機能を選択・集中して発揮する必要があると考える. 一方, これまでも健康に係る種々の相談の受け皿となっている看護系大学や「まちかど保健室」のような場所は, 早くから地域住民の健康相談拠点として, 一定の認知を得るとともに, 成果を上げており, 薬局以外のこれらの場所では, 高齢者の相談業務に関するニーズは高いことが報告されている. |
---|---|
ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.19-00200 |