点眼教育用1分動画の作成と動画視聴後の点眼動作の変化

「緒言」点眼薬による薬物治療は, 点眼液(薬液)が正確に眼表面に滴下されることを前提として設計されているため, 薬液を正確に眼表面へ滴下する成否は有効性評価に影響する. 一方, 点眼指導は, 副作用の説明や点眼回数などの用法や点眼を忘れないための意識の伝達になりやすく, 点眼指導の結果を評価した報告に, 点眼動作と点眼の成功率との関連や, 正確に点眼されずに眼周囲に付着した薬液に由来する副作用発現を指標とした, 点眼の成功率に関する臨床研究は多くない. 薬液が眼の中に入った後の眼内の副作用は充血, しみるなど, 薬液に関連した眼周囲などの眼外の副作用は睫毛の異常, 接触性皮膚炎などの報告がある...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 143; no. 8; pp. 655 - 662
Main Authors 中妻, 章, 高本, 彩音, 河野, 清尊, 徳村, 忠一, 森, 久美子, 池田, 博昭, 飯原, なおみ, 芳地, 一, 谷本, 知美, 池田, 純子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.08.2023
日本薬学会
Subjects
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ISSN0031-6903
1347-5231
DOI10.1248/yakushi.23-00010

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Summary:「緒言」点眼薬による薬物治療は, 点眼液(薬液)が正確に眼表面に滴下されることを前提として設計されているため, 薬液を正確に眼表面へ滴下する成否は有効性評価に影響する. 一方, 点眼指導は, 副作用の説明や点眼回数などの用法や点眼を忘れないための意識の伝達になりやすく, 点眼指導の結果を評価した報告に, 点眼動作と点眼の成功率との関連や, 正確に点眼されずに眼周囲に付着した薬液に由来する副作用発現を指標とした, 点眼の成功率に関する臨床研究は多くない. 薬液が眼の中に入った後の眼内の副作用は充血, しみるなど, 薬液に関連した眼周囲などの眼外の副作用は睫毛の異常, 接触性皮膚炎などの報告がある. 筆者らは, 眼外の副作用は点眼の技術指導で減少できる可能性を前報で示した. 点眼は患者毎に知識や技術の差は大きいと予想され, 点眼指導は点眼の様子を観察した結果を元に行うことが望ましいと報告されている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.23-00010