減量の誘惑場面における対策の質的検討

「緒言」 メタボリックシンドロームは, 心血管疾患, 脳血管疾患など, 死因の上位にある疾患のリスクファクター1)として注目を浴びており, その対策として平成20年度から, メタボリックシンドロームに着目した特定健康診査・特定保健指導が始まった2). メタボリックシンドロームの予防・改善では, 体重管理が重要となるが, そのためには, 食事や運動といった生活習慣をコントロールしていく必要がある. 食習慣など習慣的な行動には, 自己効力感(self-efficacy)が大きな役割を担うと考えられている3). 自己効力感とは, Banduraが社会的認知理論の中で, ある結果を生み出すために必要な...

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Published in栄養学雑誌 Vol. 67; no. 6; pp. 339 - 343
Main Authors 玉浦, 有紀, 赤松, 利恵, 永田, 順子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本栄養改善学会 2009
日本栄養改善学会
Subjects
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ISSN0021-5147
1883-7921
DOI10.5264/eiyogakuzashi.67.339

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Summary:「緒言」 メタボリックシンドロームは, 心血管疾患, 脳血管疾患など, 死因の上位にある疾患のリスクファクター1)として注目を浴びており, その対策として平成20年度から, メタボリックシンドロームに着目した特定健康診査・特定保健指導が始まった2). メタボリックシンドロームの予防・改善では, 体重管理が重要となるが, そのためには, 食事や運動といった生活習慣をコントロールしていく必要がある. 食習慣など習慣的な行動には, 自己効力感(self-efficacy)が大きな役割を担うと考えられている3). 自己効力感とは, Banduraが社会的認知理論の中で, ある結果を生み出すために必要な行動を, 自分自身がどの程度うまく行うことができるかという効力予期を指す4). 食行動, 喫煙, アルコール依存といった習慣的な行動を改善しようとした場合「その行動を続けることが困難となる危機状況の高い場面で, どれだけコントロールすることができるか, という効力感の程度が重要である5).
ISSN:0021-5147
1883-7921
DOI:10.5264/eiyogakuzashi.67.339