尿路結石と後腹膜リンパ節腫脹により両側水腎症を呈したサルコイドーシスの一例
42歳, 男性. 2001年2月, 近医にて両側肺門部と頚部リンパ節腫脹, ACE上昇を指摘されていた. 2004年4月, 右側腹部痛にて当院紹介受診. 両側水腎症と診断され, 腎瘻造設後尿管カテーテル留置術を施行された. Ca, ACE, リゾチーム高値を認め, 皮膚生検・経気管支肺生検にて非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めたことより, サルコイドーシスと診断した. また両側の水腎症は, 右尿路結石と後腹膜リンパ節腫脹による左尿管圧迫にそれぞれ起因していることが, 腹部CTにより判明した. 尿路結石破砕術を施行後にプレドニゾロン30mg投与開始したところ, 血清CaとCr値は正常範囲まで低下し,...
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Published in | NIHON SARUKOIDOSHISU / NIKUGESHUSHIKKAN (The Japanese journal of sarcoidosis and other granulomatous disorders ) Vol. 25; no. 1; pp. 39 - 43 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
2005
Japan Society of Sarcoidosis and other Granulomatous Disorders |
Subjects | |
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ISSN | 1345-0565 1884-6122 |
DOI | 10.14830/jssog1999.25.39 |
Cover
Summary: | 42歳, 男性. 2001年2月, 近医にて両側肺門部と頚部リンパ節腫脹, ACE上昇を指摘されていた. 2004年4月, 右側腹部痛にて当院紹介受診. 両側水腎症と診断され, 腎瘻造設後尿管カテーテル留置術を施行された. Ca, ACE, リゾチーム高値を認め, 皮膚生検・経気管支肺生検にて非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めたことより, サルコイドーシスと診断した. また両側の水腎症は, 右尿路結石と後腹膜リンパ節腫脹による左尿管圧迫にそれぞれ起因していることが, 腹部CTにより判明した. 尿路結石破砕術を施行後にプレドニゾロン30mg投与開始したところ, 血清CaとCr値は正常範囲まで低下し, 腹部CT上もリンパ節腫脹と水腎症の改善を認めた. 本症例は, 尿路結石による右水腎症と後腹膜リンパ節腫脹による尿管圧迫から左水腎症を呈した, きわめて稀なサルコイドーシスの一例と考えられた. |
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ISSN: | 1345-0565 1884-6122 |
DOI: | 10.14830/jssog1999.25.39 |